国枝栄元調教師の定年退職、厩舎解散により田中博康厩舎に転厩したシックスペンス。
今年の安田記念の本命は、同じく国枝厩舎から宮田敬介厩舎に転厩となったステレンボッシュだった。
「そっちか・・・」という思いはなかったけども、ここに来てGⅠ初制覇を成し遂げたシックスペンスの”激走”には、やはり転厩の影響を考えざるをえない。ステレンボッシュも負けはしたものの、転厩2戦目となった前走エプソムカップでは「ついに復活か?」と期待させる走りを見せていたのである。
国枝厩舎がまずかった、ということではない。
活躍していた馬がスランプに陥った時に、転厩させて馬に刺激を与えることでスランプ脱出の道筋ができる可能性があるということだ。
ただ、ステレンボッシュの安田記念の負けっぷりを見ると、転厩が必ずしも根本的な問題解決にはつながらないことは十分考えられる。
シックスペンスが次走以降も輝きを失わずに活躍し続けることができるかどうかは、正直に言ってその保証はない。
多方面で指摘されているように、今回の安田記念は、王者ジャンタルマンタルが不在などレベル的に疑問符を付けざるをえないメンバー構成だった。
シックスペンスほどの素質と能力があれば十分勝てるメンバーだったし、なんといっても今回は前残りの展開が大きく味方した。逃げたワールズエンドが2着に残り、好位から進めたセイウンハーデスも4着に粘った。
展開を読んで2番手からシックスペンスの勝ちパターンに持ち込んだ武豊騎手の好騎乗もさすがだった。
あとになって考えれば考えるほど、シックスペンスを軽視する理由はなくなっていくのだが、スローペースの影響よりも雨の影響を考えすぎてしまったことは反省点だ。
確かに、過去10年のデータを見れば稍重のレースで先行馬は苦戦していた。しかし、今回は午前中に小雨が降っただけで、レース自体は良馬場で行われた。心配したほど雨の影響はなかったのだ。
一方、スローペースのレースはハイペースのレースに比べて先行馬の優位性が一気に高まることも、過去データでは示されていた。ここを読み違えた私の落ち度であって、馬券が外れた理由をレースレベルや馬のせいにしてはならないのである。