今年は雨?函館2歳ステークスで血統的に気になる馬2頭

今年は雨?函館2歳ステークスで血統的に気になる馬2頭

今週末は函館2歳ステークス。

デビューしたばかりの2歳馬たちによる初めての重賞レースということで、かなり予想が難しいレースだが、今回は最近個人的にハマっている5代血統表分析から、血統的に気になる馬(勝つかどうかはわからない)を紹介したい。

2026年7月19日 GⅢ函館2歳ステークス 出走馬一覧(netkeiba.comより引用)

いつものことだが、中央未勝利の馬も複数出走するこのレースは、普通に考えれば、新馬戦で素晴らしいパフォーマンスを見せた13番ロンドンガーズが最有力になるであろう。実際、7/17AM現在でnetkeiba.comの想定人気は1番人気となっている。

一方、過去10年の優勝馬を見ると、1番人気だった馬は2頭のみで、9番人気が1頭、10番人気が2頭勝っているように波乱も起こりやすいレースと言えそうである。

今回、「波乱もありうる」という観点で血統的に好走が期待できそうな人気薄の馬が2頭いる。

気になる馬① 1番ダマスク(牡2)
  サリオス
  オーガンディー(母父 フレンチデピュティ)
厩舎 伊藤圭三(美浦)
騎手 黛弘人
戦績 1戦1勝
前走 7/4 2歳新馬(函館ダ1000) 1着
気になる馬② 8番クロリス(牝2)
  ヘニーヒューズ
  シャワーブーケ(母父 ゴールドアリュール)
厩舎 高橋一哉(栗東)
騎手 岩田康誠
戦績 1戦1勝
前走 6/13 2歳新馬(阪神ダ1400) 1着

以上の2頭に共通する血統的な特徴は、5代父母に欧州のスタミナ型のマイナー血統が多く含まれていることだ。具体的に言うと、5代父母は1頭あたり計32頭いるが、いずれの馬も欧州スタミナ型マイナー血統の5代父母が10頭前後(約3分の1)もいるのだ。

例えば、1番ダマスクについては、父サリオスの母系にブランドフォード系やハンプトン系、セントサイモン系など欧州伝統のスタミナ血統が多数含まれているし、母オーガンディーの母系にもハイペリオン系など同様の血統が含まれている。

また、8番クロリスも、父ヘニーヒューズの母系あるいは母シャワーブーケの父系・母系にそれぞれハイペリオン系などの欧州スタミナ血統が多数含まれている。

なぜ、欧州のスタミナ型のマイナー血統(注:サドラーズウェルズ系やデインヒル系などをメジャー血統としてそれ以外をマイナー血統と位置づけた)が5代父母に多く含まれると、函館2歳ステークスでの好走が期待できるのか?

それは、過去5年の優勝馬の血統を見ればよくわかる。

開催年優勝馬優勝馬の父優勝馬の5代父母(欧州ST型マイナー血統の頭数)勝ちタイム馬場状態
2025年エイシンディードファインニードル5頭1.08.4
2024年サトノカルナバルキタサンブラック6頭1.09.2
2023年ゼルトザームヘニーヒューズ7頭1.11.7
2022年ブトンドールビッグアーサー5頭1.11.8稍重
2021年ナムラリコリスジョーカプチーノ9頭1.09.9
過去5年の函館2歳ステークスの優勝馬

注目してほしいのは、優勝馬の5代父母に欧州スタミナ型マイナー血統が5頭以上含まれていることだ。

現時点での私の研究によると、そもそも短距離馬(スプリンター)の血統に欧州スタミナ型マイナー血統が含まれているケースは少なく、含まれていたとしても5代父母の中に含まれる頭数は5頭未満である。

おそらくだが、欧州スタミナ型マイナー血統は競走馬のスタミナを増強する効果があって、逆に言うと、スピードを低下させてしまう効果があるのだろう。

ところが、函館2歳ステークスの優勝馬にはスピードを低下させるはずの欧州スタミナ型マイナー血統が多い傾向があるのだ。

これも推測になるが、おそらく、欧州スタミナ型マイナー血統は洋芝適性や重馬場適性を増強する効果があるのかもしれない。この仮説を補強する事実として、2023年と2022年の函館2歳ステークスは稍重以上の力のいる馬場で開催されており、勝ちタイムもかなりかかっているという点がある。

函館競馬場は、ただでさえ洋芝でパワーがいるのに、雨が降ってさらに馬場が悪くなれば、欧州スタミナ型マイナー血統を5代父母に持っている馬にとって相当有利な状況になってくるわけだ。

しかも、直近の天気予報によると、今年の函館2歳ステークスは雨の中のレースになりそうなのだ。

ちなみに、2023年の優勝馬ゼルトザームは、函館のダート1000mの新馬戦を勝ちあがったあとに函館2歳ステークスを制した。今年の気になる馬2頭もダートの新馬戦を勝ちあがっている。

そして、2024年の優勝馬サトノカルナバルはこのゼルトザームと同一の牝系から生まれている。これは偶然なのか?

今年の函館2歳ステークスは、ダート戦の勝ち上がり馬と欧州スタミナ型マイナー血統に注目したい。

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