秋華賞トライアルのローズステークスは、モンローウォークの圧勝。春の実績馬も、イクイノックスの全妹も、底知れない実力の1頭の前にもろくも崩れ去った。
さて、こうなると、本番の秋華賞はモンローウォークとジュウリョクピエロの2強ムードになってくるだろう。
紫苑ステークスで3着に敗れたドリームコアは、前走の負けで人気は下がるはず。ルメール騎手は、果たしてイクイノックスの妹とドリームコアのどちらを選択するのか。
それはさておき、ローズステークスの勝ちっぷりを見ると、秋華賞もモンローウォークがぶっちぎるのではないかと思えるが、そう安易に考えない方がよい。
そもそも、ローズステークスは1800m、秋華賞は2000m。本番でも同じようなパフォーマンスを出せるかどうかはわからない。巷で言われているように、2002年にローズステークス→秋華賞と連勝したファインモーションにキャリアは似ているが、当時のローズステークスは2000mだった。しかも、ファインモーションはデビュー戦からずっと2000mを使われ続けて4連勝してきた。1800m以下で4連勝しているモンローウォークとは違う。
とはいえ、息を抜く場所がない阪神外回りの1800mをあれだけの着差で楽勝したわけだから、200m距離が延びようが、秋華賞でのパフォーマンスに影響があるとは考えにくい。
となると、ジュウリョクピエロとの差はどれほどなのか?
オークスに出走した馬の中でローズステークス最先着馬は、2着のエンネ(オークス7着)だ。オークスでのジュウリョクピエロとのタイム差は0.3秒。一方、ローズステークスでのモンローウォークとのタイム差は0.5秒。
ただ、これも単純比較できない。もちろん距離も違うし、ジュウリョクピエロはほぼ最後方から追い込んでの勝利であって、2着以下とタイム差をつけにくい状況もあった。
つまり、はっきりいってどちらが強いかわからない、ということだ。
結局、直接対決してみないとわからないのだが、それでも何とか優劣をつけようと思うと、まずジュウリョクピエロのオークス勝ちはアドバンテージとして大きい。歴代オークス馬の秋華賞の勝率は実に44%(11-1-3-10)にも達する。過去10年に限ると勝率60%とさらに成績がよい。
一方、春のクラシック不出走で秋華賞を勝った馬は、1996年の初代女王ファビラスラフィン、1999年ブゼンキャンドル、2000年ティコティコタック、2002年ファインモーション、2011年アヴェンチュラ、2014年ショウナンパンドラ、2016年ヴィブロスの7頭。歴代優勝馬の23%という数字を多いと見るか少ないと見るか、見方がわかれるところではあるが、少なくともクラシック不出走がプラス材料になるとは言えないだろう。
ただ、これらはあくまでデータであって、2頭の実力を直接測る物差しにはならない。
2頭のデッドヒートが見られるのか?それとも、どちらか一方が圧勝するのか?あるいは、2頭を負かす第3の馬が現れるのか?
いずれにしても、秋華賞が非常に楽しみになるローズステークスであった。