ついに来てしまいました。今週は待ちに待ったオークス。
なぜ「待ちに待った」か、って?
それは、私のPOG指名馬のアドマイヤベルちゃんがオークスに出走するからです!
もし、公平な目で、純粋にオークスの展望を知りたいというファンの方には大変申し訳ないのですが、今回の記事は筆者の個人的な思いが強い内容となっていますので、先に謝らせていただきます。
とはいえ、「オークスを楽しみたい」という方の参考にはなると思いますので、ぜひ今回もご覧ください。
優駿牝馬(オークス)2024 概要
まず、レースの概要をご覧ください。
- 優駿牝馬(オークス)2024 概要
- 開催日時 R6.5.19(日)15:40発走
コース 東京競馬場(左回り)11R 芝2,400m
条件 3歳オープン GⅠ 馬齢 牝馬限定
馬場状態 良(予想) ※午後から雨の予報あり
出走頭数 18頭(全て牝馬)
コースは、来週の日本ダービーや秋に行われるジャパンカップと同じ東京競馬場の芝2,400m。数々の歴史に残るレースが繰り広げられてきた舞台です。
2,400mという距離は牝馬限定のGⅠレースで最も長い距離のレース。今回のオークス出走馬の中で2,400mのレースを走ったことがある馬はいません。そう、この時期の3歳牝馬たちにとって、2,400mという距離はどの馬にとっても未知の距離なのです。
ということは、当然、オークスを勝つためにはスタミナが必要。ですが、それだけではなく、できるだけ距離ロスを少なくすること(=走る距離が必要以上に長くならないようなポジション取り)と、2,400mという長丁場をリラックスして走ることも重要になります。
正面スタンド前からスタートしますので、スタート直前は大観衆を目の前にしてナーバスになる馬たちが多いでしょう。2022年には、スタート前に他馬に蹴られたサウンドビバーチェが放馬(馬が逃げてしまうこと)してスタートが遅れるというアクシデントもありました。ここで変にテンションが上がってしまうとレース中に力んで走ることになり、オークスという舞台では致命傷になりかねません。
そして、スタート後は各馬が理想のポジションを取りに行こうとして、第1コーナーにドドドっと馬群が殺到します。外枠から先行したい馬は、第1コーナーまでに先頭集団につけなければ、それ以降は外、外をずっと走ることになって、スタミナを無駄に消費してしまうことになります。またこのポジション争いで馬群に揉まれてしまった馬の中には、レースに嫌気がさしてしまう馬、あるいは、テンションが高くなって引っかかってしまう馬も出てきます。ここでの各騎手の手綱さばきも1つの見どころです。
向正面から第3~4コーナーは長くて広く、コーナーもカーブが緩やかですので、比較的流れは落ち着くでしょう。
各馬の勝負どころは、最後の直線です。できるだけスタミナを温存しながら第4コーナーまで回ることができれば、あとは、そのあとの上り坂と長い直線で溜めた脚をどれだけ爆発させられるかが勝利の鍵になります。スタミナがない馬は、ここまでいかにスムーズに進めたとしても、最後の直線でバテてしまうことでしょう。
過去の全10回の優勝馬を脚質別に見てみると、逃げ0頭、先行1頭、中団(差し)7頭、後方(追い込み)2頭となっており、差し・追い込み馬の優勝が多くなっています。一方、逃げ・先行の馬は過去10年で1頭しか優勝しておらず、やはり3歳牝馬にとって過酷な2,400mという距離を逃げ粘ることは難しいようです。
ちなみに、先行して勝ったのは2017年のソウルスターリング(1人気)で、もちろん実力もありながら、母スタセリタ(欧州中長距離GⅠ勝ち)から受け継いだ欧州仕込みのスタミナが発揮されたのでしょう。また、最初の1,000mが61秒7という比較的スローペースだったことも少なからず影響しているはずです。
続いて、出走馬18頭の一覧をご覧ください。
馬齢重量により、一律に全馬55kgの斤量を背負います。
年齢、所属、種牡馬、脚質別、前走クラス別の出走頭数は以下のとおりとなっています。
- 年齢別 【3歳】18頭
- 所属別 【関東馬】8頭 【関西馬】10頭
- 種牡馬別 【キズナ】3頭 【スワーヴリチャード】2頭 【ドゥラメンテ】2頭 【その他】11頭(うちディープインパクト(ブラックタイド)系が3頭、ハーツクライ系が2頭、キングカメハメハ系が1頭)
- 脚質別 【逃げ】3頭 【先行】3頭 【差し】12頭
- 前走クラス別 【重賞】12頭(桜花賞6、フローラS3、フラワーC2、クイーンC1) 【オープン】3頭 【1勝】1頭 【未勝利】2頭
オークス2024 見どころ
冒頭で今回のオークスは「筆者の個人的な思いが強い」といいましたが、その理由も含めて独自にこのレースの見どころを3点挙げてみました。
ステレンボッシュの牝馬2冠なるか?
筆者の思いはさておき、どのファンにとっても今回の一番の注目は、桜花賞馬ステレンボッシュが牝馬2冠を達成できるかどうかではないでしょうか?
ファンにとっては当たり前の知識ですが、3歳牝馬(メス馬)にとっての目標はクラシック3冠レースです。なぜなら、3冠レースに出ることができるのは3歳馬だけ。一生に一度しか出られないGⅠレースなのです。その牝馬の3冠レースの1冠目が先日の桜花賞(阪神、芝1,600m)で、2冠目が今回のオークス。ちなみに、3冠目のレースは10月に開催されるGⅠ秋華賞(京都、芝2,000m)です。
3冠レースに出るだけでも大変なことなのに、そのレースで優勝する馬ともなると同世代の中で突出した実力と強運の持ち主でなければなりません。それを考えると、クラシック2冠を達成するということはまさに「偉業」と言うべきでしょう。
しかし、実は意外にも近年は牝馬クラシック2冠の「偉業」を達成する馬たちが続出しています。昨年のリバティアイランドが牝馬2冠どころか、牝馬3冠を達成したことは記憶に新しいでしょう(以下は参考記事)。
グレード制が導入された1984年以降の40年間で桜花賞→オークスの2冠を達成した馬は10頭。このうち、実に8頭の2冠馬が直近20年の間に誕生しています。さらに言うと、このうちの6頭はその後の秋華賞も勝って牝馬3冠を達成しているのです。
- 1984年以降の桜花賞&オークスの2冠馬
- 1986年 メジロラモーヌ(3冠)
1987年 マックスビューティ
1993年 ベガ
2003年 スティルインラブ(3冠)
2009年 ブエナビスタ
2010年 アパパネ(3冠)
2012年 ジェンティルドンナ(3冠)
2018年 アーモンドアイ(3冠)
2020年 デアリングタクト(3冠)
2022年 スターズオンアース
2023年 リバティアイランド(3冠)
ステレンボッシュは、この名牝たちの仲間入りができるのでしょうか?
ちなみに、2003年以降に誕生した2冠牝馬の8頭を種牡馬別に見てみると、サンデーサイレンスまたはその後継のスペシャルウィーク&ディープインパクトが計3頭、キングカメハメハまたはその後継のドゥラメンテが計4頭となっており、やはりサンデーサイレンスとキングカメハメハの2頭がこの20年間の日本競馬を大きく変えたことがあらためてわかります。
そして、残り1頭の2冠馬の種牡馬はエピファネイア。そう、ステレンボッシュの父と同じです。エピファネイアはサンデーサイレンスやキングカメハメハの直系ではありませんが、エピファネイアの母父はサンデーサイレンス系のスペシャルウィーク。そして、ステレンボッシュの母父ルーラーシップはキングカメハメハの子。ステレンボッシュにもしっかりこの2頭の血が流れています。
やはり桜花賞組が強いのか?それとも桜花賞回避(除外)組が勝つのか?
近年は2冠を達成する馬が少なくないことを説明しましたが、2冠にならなかったとして、オークス優勝馬には前走で桜花賞を走っていた馬(桜花賞組)が多いのも近年の傾向です。
せっかくなので、先ほどと同じく2003年以降のオークス優勝馬のデータをお示しします。
- 2003年以降のオークス優勝馬の前走成績
- GⅠ桜花賞・・・16頭〔8・2・2・4〕
OP忘れな草賞・・・3頭〔3・0・0・0〕
GⅡフローラステークス・・・2頭〔1・0・1・0〕
OPスートピーステークス・・・1頭〔1・0・0・0〕
ご覧のように、2003年以降のオークス優勝馬計22頭(2010年は同着のため優勝馬2頭)のうち16頭(73%)が前走桜花賞組です。繰り返しになりますが、この16頭のうちの8頭が桜花賞も勝っている2冠馬で、その他の8頭のうち4頭も桜花賞で2着または3着と好走しています。すなわち、オークス優勝馬の約半分は桜花賞1~3着の馬で占められているということです。
桜花賞2桁着順(10着以下)でオークスを勝ったのはたった1頭でメイショウマンボという馬。この点についてはチェルヴィニアに関連して後述します。
しかし、桜花賞組以外が全くオークスを勝っていないわけではありません。先ほどのデータを見ていただくと、忘れな草賞、フローラS、スイートピーSという3つのステップレースの優勝馬が過去20年ほどの間に5勝しています。また、フローラSに関しては同レース3着だったユーバーレーベンが2021年にオークスを制しています。
では、今年のオークス出走馬の前走はどのようになっているでしょうか?
- オークス2024の出走馬の前走(4レース分のみ)
- GⅠ桜花賞・・・6頭(1着ステレンボッシュ、3着ライトバック、4着スウィープフィート、8着クイーンズウォーク、13着チェルヴィニア、17着ショウナンマヌエラ)
OP忘れな草賞・・・2頭(1着タガノエルピーダ、6着パレハ)
GⅡフローラステークス・・・3頭(1着アドマイヤベル、2着ラヴァンダ、9着サンセットビュー)
OPスートピーステークス・・・1頭(1着コガネノソラ)
桜花賞組は6頭、桜花賞回避(除外)組が12頭いますが、過去にオークス優勝馬を輩出している忘れな草賞、フローラS、スイートピーSの3レースからも計6頭(うち1~2着が4頭)が出走します。他の馬がオークスを勝てないと言い切ることはできませんが、今年のオークスも桜花賞組6頭VSステップレース好走組4頭という構図のような気がしてしまいます。
筆者のPOG指名馬アドマイヤベルの優勝は?
最後の見どころは、大変申し訳ありませんが、完全に筆者の個人的な見どころということになりますので、興味がない方は飛ばして読んでいただいても構いません。
ですが、ぜひこの嬉しさと楽しさを共有させていただきたいのです。
POG(ペーパーオーナーゲーム)については以下の過去記事で解説していますので、詳しくはそちらをご確認ください。
POGとは、要するに仮想の馬主になって所有する(指名する)馬の「勝った負けた」を競うゲームのこと。古くは昭和の時代からコアな競馬ファンの間で楽しまれていたゲームのようです。
筆者は、今期(2023~2024シーズン)から初めてPOGに参加しましたが、「百聞は一見に如かず」。実際にやってみて初めてPOGの楽しさと面白さがわかりました。私は日本最大規模のJRA-VANのPOG(参加者10万人!)に参加したのですが、こんな成績です。
参加10万人中5万位・・・決して自慢できる成績ではありません。デビュー前の馬を10頭だけ指名できるのですが、そのうち新馬戦または未勝利戦を勝ち上がったのは2頭だけ。うち1頭が今回オークスに出走するアドマイヤベルです。
アドマイヤベルの新馬戦を生で見ていたのですが、僅差だったということもあり、本当に勝ったかどうかわかりませんでした。しかし、1着だったとわかったときは本当の馬主のように嬉しかったことを覚えています。
その時のXのポストとブログ記事でも嬉しさを隠し切れない投稿をしていました。
上のブログ記事でも書いていたように、新馬戦を勝った時から筆者はアドマイヤベルのオークス制覇を夢見ていました。そして、その夢が現実に近づいたのが、前走のGⅡフローラステークスでの優勝でした。
もうここまで来たら、筆者の馬を見る目が良かったとか悪かったとか、POGの順位がどうとか、そんなことはどうでもよくなってきます。新馬戦から応援してきた馬がGⅠ、しかもクラシックに挑戦するのです。こんなに嬉しいことはありません。筆者はアドマイヤベルがオークスを勝ってくれると信じていますが、勝てなくても、無事にいい走りを見せてくれたらそれで筆者は満足です。
Winning Postやダービースタリオンでは味わえないスリルと満足感。タダでこんなに楽しく遊べるPOGに、皆さんもぜひ挑戦してみてください。
オークス2024 レース展望
前日5月18日(土)の最終オッズは、1番人気がステレンボッシュ(牝3)、2番人気がチェルヴィニア(牝3)、3番人気がライトバック(牝3)となっています。
ファンも桜花賞の好走組がオークスでも好走することをよくわかっているようで、過去のオークスでは人気馬(桜花賞好走組)が大きく崩れることはなかったようです。
過去10年の人気別成績を見ると、1番人気の馬の成績は〔6・2・0・2〕(勝率60%、複勝率80%)、2番人気の馬は〔1・3・3・3〕(勝率10%、複勝率70%)、3番人気の馬は〔3・0・1・6〕(勝率30%、複勝率40%)となっていて、過去10年に限ると1番人気~3番人気のいずれかの馬が必ず1着になっています。
特に1番人気と2番人気については複勝率(1着~3着に入る確率)も70%~80%と高くなっており、人気のある馬に逆らうことはあまりお勧めできないデータとなっています。
一方で、2022年には桜花賞回避組でGⅢフラワーC1着から臨んだ10番人気のスタニングローズが2着に入っており、桜花賞に出走していない実力馬を見抜く力も必要になりそうです。
レース展開
スタート後の各馬のポジション争いは激しくなるでしょう。
先頭争いは、やはり4番パレハ、11番ヴィントシュティレ、16番ショウナンマヌエラの3頭がお互いに譲らない形で第1コーナー目掛けて猛ダッシュすることになると思います。内のパレハが有利な気がしますが、ヴィントシュティレとショウナンマヌエラも外を回るのは嫌でしょうから、ハナが奪えなかったとしても正面スタンド前の直線を一杯につかって先頭集団に取りつくはずです。
一方、10番アドマイヤベルと7番ステレンボッシュは素直に動くことができる馬ですから、無理に気合いを付けたり無理に抑え込んだりすることはなく、「出たなり」のポジション(ちょうど中団あたり)で進めると思います。ただ、第1コーナーまでのポジション争いで他馬との接触やゴチャ付きによる不利を受けることだけは避けたいところです。
12番チェルヴィニアと14番ライトバックは引っかかるところがありますので、スタンドからの大歓声を聞いてテンションが上がり過ぎないか心配です。この2頭に関しては、他の馬どうこうではなく自分との闘い。ポジション取りよりも、とにかく前に馬を置いて早めに落ち着かせることが重要です。
第1コーナーから第2コーナーにかかるところで、おそらく内枠を利して4番パレハがハナを奪うでしょう。これに11番ヴィントシュティレと16番ショウナンマヌエラがからんで、前3頭がハイペースで逃げることになると思います。
少し離れた2番手集団は3番エセルフリーダ、17番タガノエルピーダを先頭に馬群を形成。この中に7番ステレンボッシュと10番アドマイヤベルがいると思いますが、絶好の枠と思ったアドマイヤベルはもしかすると外を回されることになるかもしれません。そこは、横山武史騎手の腕でなんとか距離ロスが少なくなるようなレースを見せてほしいところです。
後方集団には12番チェルヴィニア、14番ライトバックといった有力馬が含まれますが、13番スウィープフィートはおそらく桜花賞と同じように最後方から競馬を進めることになると思います。
向正面に入る頃にはほぼ隊列が決まっているはずです。
4番パレハが逃げ、これを含む前3頭が2番手集団を少し引き離す形でハイペースの流れが続きます。最初の1,000mは59秒台くらいになるかもしれません。
10番アドマイヤベルと7番ステレンボッシュはちょうど中団あたり。12番チェルヴィニアと14番ライトバックは、後方で馬群の中に入れて折り合いに専念しています。13番スウィープフィートが変わらず最後方という展開。
第3コーナーから第4コーナーにかけては、先頭集団でバテ始める馬も出てくるでしょうから、後方の馬たちは前のバテた馬を交わして直線で抜け出すための進路を確保する必要がでてきます。先頭集団と後続との差もほとんどなくなっています。
特に内でジッとして脚を溜めていた3番エセルフリーダや1番ミアネーロ、5番コガネノソラあたりはやや外目に進路を移しながら少しずつポジションを上げてくるでしょう。
10番アドマイヤベルと7番ステレンボッシュは、外目を追走しながら前と離れないようにペースを上げていきます。
12番チェルヴィニアは、このあたりで馬群を縫って少しずつポジションを上げ、ステレンボッシュの後ろにつけるでしょう。14番ライトバックは最後の直線に備えて馬を外に出しています。
13番スウィープフィートはまだ最後方で脚を溜めている状態です。
4番パレハを先頭に第4コーナーをカーブして直線に向きますが、パレハの脚もほとんどなくなっている状態。代わって後続集団から3番エセルフリーダが先頭に立とうとします。
さらに後ろからは、前のバテた馬を交わしながら1番ミアネーロや17番タガノエルピーダ、5番コガネノソラが追いかけますが、そのさらに後ろの外には10番アドマイヤベルと7番ステレンボッシュが絶好の手ごたえで追い出すタイミングを計っています。
12番チェルヴィニアは馬群を縫いながら、どこかで外に馬を持ち出すはずです。14番ライトバックと13番スウィープフィートは、まさに桜花賞のデジャヴのように大外に馬を持ち出して末脚を爆発させようという態勢に。
直線では3番エセルフリーダが一瞬先頭に立ちますが、すぐにその外から差し・追い込みの馬たちが一気に押し寄せます。
その中でも、10番アドマイヤベルと7番ステレンボッシュが早めに抜け出して残り200mからは2頭のマッチレースに。最後はゴール前でハナ差だけグイっと伸びたアドマイヤベルが1着でゴール。わずかな差でステレンボッシュが2着に。
3着争いは、前の2頭を追いかけて外から追い込んだ12番チェルヴィニア、14番ライトバック、13番スウィープフィート、さらに内からスルスルと抜けてきた1番ミアネーロが接戦を演じるでしょう。
アドマイヤベルに奇跡が起きることを心から願っています。
とは言いつつ、やはりステレンボッシュは強い
もちろんアドマイヤベルが勝ってくれることを私は期待していますが、そうは言っても、ステレンボッシュにあっさり勝てるとは思っていません。
ステレンボッシュは昨年の阪神ジュベナイルで2着後、桜花賞に直行して優勝してしまいました。いとも簡単そうにやってのけましたが、直行ローテで桜花賞を勝てる馬はそうそういません。久々の競馬だったので、てっきり馬体重が増えているかと思ったら、阪神ジュベナイルフィリーズの時よりも体重が減っていたので、筆者は調整過程を不安視してステレンボッシュを過小評価してしまいました。ところが、あの強さ。2歳女王のアスコリピチェーノを破っての勝利だっただけに、この馬の成長力と能力の高さに筆者は脱帽し、「オークスの本命はステレンボッシュ」とブログ記事(下部)の中で言い切ったほどです。
アドマイヤベルには逆転要素がないのか?
アドマイヤベルがステレンボッシュに勝っている点は、オークスに向けた臨戦態勢でしょう。
3冠を意識したローテーションを組んだステレンボッシュに対し、アドマイヤベルは早くからオークスに照準をしぼってレースを使われてきました。その結果、東京競馬場の芝2,000mのレースで3着(百日草特別)→2着(フリージア賞)→1着(フローラS)と着実に実力と経験を身につけてきたのです。2,400mという距離はどの馬にとっても未知の世界。しかし、まったく経験がない馬よりも、その条件に近いレースで訓練されてきた馬のほうが初めての経験に上手く対応できるはずです。
能力は間違いなくステレンボッシュが上。それは認めないといけませんが、ちょっとした隙や想定外の事態が生じたときにアドマイヤベルには逆転の芽が出てくるでしょう。
チェルヴィニアに関しては、正直に言って、筆者は穴として狙っていた馬だったので、ここまで人気が上がる(2番人気)とは思っていませんでした。チェルヴィニアを筆者が注目する理由については、以下の過去記事で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。
穴として面白いフラワーカップ組の2頭
「レースの見どころ」でお伝えしたとおり、桜花賞回避(除外)組の中で注目したいのは忘れな草賞、フローラS、スイートピーSの各レースを好走した馬たちですが、今年はフラワーカップ組にも注目しています。
それは、今年のフラワーカップ1着のミアネーロと同2着のホーエリートです。
前述のとおり、一昨年(2022年)のオークスではフラワーC1着から臨んだスタニングローズが2着に入っており、この2頭も同じような活躍はできる馬だと見ています。桜花賞をあえてスキップしてここへ臨んできたことは、両陣営のオークスへの自信の表れではないかと思うのです。
ミアネーロと比べるとホーエリートはやや評価が低いのですが、調教でかなり迫力がある走りをしており、もし雨で馬場が悪くなった時には評価が上がってきます。詳しくは、以下の図をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アドマイヤベルへの贔屓が目に余る記事だったかもしれませんが、どうぞお許しください。
ということで、最後に筆者のオークス2024の厳選6頭をお伝えしてこの記事を締めたいと思います。
筆者の本命は、どんなことがあろうとアドマイヤベルで変わりませんよ。
オークス2024 厳選6頭
S評価 7番ステレンボッシュ
A評価 10番アドマイヤベル 12番チェルヴィニア 14番ライトバック
穴評価 1番ミアネーロ 13番スウィープフィート
※執筆時点(R6.5.18夜)の筆者による個人的な評価です。競馬予想を保証するものではありません。
※筆者の評価基準は、能力7:展開2:ロマン1ですが、今回に限っては能力4:展開1:ロマン5です