2024～2025年シーズンのPOGもあっという間に終わり、いよいよ2025年デビューの２歳馬たちが新馬戦（メイクデビュー）に出始めました。
今シーズンもPOGファンの皆様のために、２歳馬たちの新馬戦と未勝利戦のレビュー記事を書いていきます！
今回もレースぶりが目を引いた注目馬が２頭いましたので、紹介します。
2025年６月第２週 ２歳新馬戦 レースレビュー
私KBが独自に勝ち馬全頭を評価した結果はこちらです。
これらの画像は、私が独自に作成しているデータベース（Notion）から引用したものです。表の右から2列目がレースの評価、1列目が血統の評価になります。
- レースの評価基準
- ・タイム
・相手関係と着差
・レース全体のスムーズさ（成熟度）
・勝ち方のインパクト - 血統の評価基準
- ・父馬の産駒成績
・母馬の産駒成績
・血統の良さ（近親馬の成績、牝系の評価、良血とされる系統の数）
・バランス（インブリード、ニックス、欧州系・米国系・日本系のバランス）
★5つが満点で、星★の数が多ければ多いほど評価は高くなります（ウイニングポストのコースポ方式です）。
では、注目の馬を紹介しましょう。
注目馬１ サンアントワーヌ（２歳牝馬）
注目馬の１頭目は、ようやく現れた期待の牝馬サンアントワーヌです。
- サンアントワーヌのプロフィール
- 父 ドレフォン
母 サンティール（母父 ハービンジャー）
馬主 吉田勝己
生産者 ノーザンファーム
調教師 鹿戸雄一（美浦）
初勝利 R6.6.14 東京 芝1,400m ２歳新馬 勝ちタイム1:22.6
評価 レース★★★★ 血統★★★
適性 芝1,400m～2,000m
２歳戦が始まって、なかなか目立ったレースを見せる牝馬が出てこなかった中、クラシックを期待させる馬として現れたのがサンアントワーヌです。
デビュー戦は芝1,400mでしたが、直線に入ってジワジワ後続を離しながら、気が付けば最後は４馬身も差がついていた、という感じのレース。スピード感よりも、どこまでも伸びていきそうな力強い走りが印象的で、距離はもっと長くても良さそうです。
２番手で進めて少し行きたがるところを見せましたが、３コーナーにかかる頃には落ち着いていて、気性的にも大人なところがあるようです。
血統的に目立つところはなく、父ドレフォン×母父ハービンジャーの組み合わせで活躍した馬はこれまでいませんでしたが、米国血統のパワーと欧州血統のスタミナ、さらに母系のサンデーサイレンスからスピードを受け継いだバランスのいい馬になるかもしれません。
注目馬２ リアライズシリウス（２歳牡馬）
注目馬の２頭目は、期待の新種牡馬ポエティックフレア産駒のリアライズシリウスです。
- リアライズシリウスのプロフィール
- 父 ポエティックフレア
母 レッドミラベル（母父 ステイゴールド）
馬主 今福洋介
生産者 社台ファーム
調教師 手塚貴久（美浦）
初勝利 R6.6.15 東京 芝1,600m ２歳新馬 勝ちタイム1:35.7
評価 レース★★★★ 血統★★★
適性 芝1,400m～1,800m
今年の新種牡馬の中で、一流の欧州産馬として注目を集めていたポエティックフレア。現役時代は伝統のイギリス2000ギニーとセントジェイムズパレスステークスというマイルGⅠを２勝した名馬でしたが、引退後は日本の社台グループが輸入しました。
ところが、ポエティックフレアは受胎率が悪いようで、初年度産駒はわずかに30数頭しかおらず、昨シーズンに初年度産駒がデビューしたシスキンと少し境遇が似ている感じがします。
そんなわずかな産駒の中から、いきなり現れた期待の牡馬がリアライズシリウスです。
父の得意な芝1,600mのレースでデビューしたリアライズシリウスは、好スタートから先頭を走り、最後まで１度もムチを使わずに７馬身差で逃げ切ってしまいました。
稍重で行われたためタイムは遅かったのですが、逆に、欧州の血を引くリアライズシリウスにとっては柔らかい馬場が合っていたのかもしれません。
社台ファーム副代表の吉田哲哉氏によると、「動きは俊敏だけど、カッとするわけでもない。馬格もあるし、いい感じですよ」と牧場も期待を寄せていた馬のようです。
同ファーム代表の吉田照哉氏は、ポエティックフレアの子供も父と同じくマイル向きだと話しています。ポエティックフレアの父Dawn Approachもやはり名マイラーでしたので、リアライズシリウスもマイラーとしての素質はかなりのものがあるかもしれません。
まとめ
今回はレースぶりが目立った２頭を注目馬として紹介しました。
今回の勝ち上がり馬の中でいうと、GⅠ２勝馬ノームコアの娘ドリームコアや有馬記念２着馬サラキアの息子サレジオといった良血馬もデビューしていて、これらがどこまで期待に応えられるか、その成長ぶりに注目です。
これからもPOGファンの方に喜んでいただけるよう、このレビュー記事を書き続けていきたいと思います！
以下のYouTube動画もぜひ参考にご覧になってください。
参考文献
「週刊Gallop 臨時増刊 丸ごとPOG 2025～2026」（サンケイスポーツ）