【24/25POG】２歳新馬・未勝利戦レビュー【2024年７月第３週】

今シーズン（2024年~2025年シーズン）もPOGファンの方々が楽しんでいただけるよう、新馬戦・未勝利戦のレビュー記事を書いていきたいと思います。

ぜひこの記事をご覧いただき、これからの指名馬選びの参考にしたり、指名した馬たちの今後の活躍を見守ったりしていただければ幸いです。

今回は、７月第３週の新馬戦・未勝利戦をレビューしますが、レースぶりが目を引いた注目馬が３頭いましたので、紹介します。

2024年７月第３週　２歳新馬・未勝利戦　全レースレビュー

私KBが独自に勝ち馬全頭を評価した結果はこちらです。

これらの画像は、私が独自に作成しているデータベース（Notion）から引用したものです。表の右から2列目がレースの評価、1列目が血統の評価になります。

レースの評価基準

・タイム
・相手関係と着差
・レース全体のスムーズさ（成熟度）
・勝ち方のインパクト

血統の評価基準

・父馬の産駒成績
・母馬の産駒成績
・血統の良さ（近親馬の成績、牝系の評価、良血とされる系統の数）
・バランス（インブリード、ニックス、欧州系・米国系・日本系のバランス）

★5つが満点で、星★の数が多ければ多いほど評価は高くなります（ウイニングポストのコースポ方式です）。

では、注目の馬を紹介しましょう。

注目馬１　ピコチャンブラック（２歳牡馬）

注目馬の１頭目は、かわいらしい名前からは想像できない大物感を漂わせる、その名もピコチャンブラックです。

ピコチャンブラックのプロフィール

父　キタサンブラック
母　トランプクイーン（母父　ネオユニヴァース）
馬主　石部美恵子
生産者　チャンピオンズファーム
調教師　上原佑紀（美浦）
初勝利　R6.7.20　福島　芝2,000m ２歳新馬　勝ちタイム2:03.6
評価　レース★★★★★　血統★★★

ピコチャンブラックの名前は、もちろん父キタサンブラックに由来するものでしょうが、この馬の体つきや走りもまた、キタサンブラック譲りの豪快で力強いものでした。

レースでは、好スタートからピコチャンブラックが先頭に立ち、スローペースに落とし込みます。そして、直線に向いた瞬間にスイッチオン。一気に加速してムチを使わず２着を７馬身突き放す圧勝でした。

デビュー戦での馬体重は472kgとなかなかの大きさですが、胴体も手足もスラリと長く、馬体重以上に大きく見えました。まさにステイヤーという体形で、クラシックど真ん中の馬だと思います。

母系を見ると、ダービー馬フサイチコンコルドの母バレークイーンの牝系で、皐月賞を勝ったヴィクトリーやアンライバルド、菊花賞２着のリンカーンやアリストテレスなど、中長距離の名馬が名を連ねます。ピコチャンブラックもここに加わることができる素質を持っていると思いますが、サンデーサイレンスの3×３（25%）という濃い目の血量が唯一気になる点でしょうか。

注目馬２　ナチュラルライズ（２歳牡馬）

注目馬の２頭目は、ダートでも芝でも活躍しそうなキズナ産駒のナチュラルライズです。

ナチュラルライズのプロフィール

父　キズナ
母　レディマドンナ（母父　Distorted Humor）
馬主　吉岡寛行
生産者　グランド牧場
調教師　伊藤圭三（美浦）
初勝利　R6.7.20　札幌　ダート1,700m ２歳新馬　勝ちタイム1:45.7
評価　レース★★★★　血統★★★

ナチュラルライズも、前出のピコチャンブラック同様、なかなかのインパクトがあるデビュー戦でした。

道中は口を割ったり、追走にやや苦労したりと、必ずしもスムーズなレース運びではありませんでしたが、３～４コーナーで追い出すと鞍上の横山武史騎手も驚くほどの反応の良さを見せ、あっという間に先頭を捉えます。最後は２着を６馬身突き放す圧勝。２着と３着の間は２秒以上もの大差がついており、勝ちタイムもかなりの好タイムでした。

横山騎手も「後々は大きいところを狙える」とナチュラルライズに期待を寄せています。

父は今をときめくキズナ。兄弟に目立った活躍馬はいませんが、同じ牝系から米GⅠ馬も出ている良血です。確かにダートでの走りは素晴らしいものがありますが、キズナ産駒ということで芝での活躍も期待してしまいます。

注目馬３　キングスコール（２歳牡馬）

注目馬の３頭目は、名牝ソダシの２歳コースレコードを更新したキングスコールです。

キングスコールのプロフィール

父　ドゥラメンテ
母　レインオンザデューン（母父　Frankel）
馬主　DMMドリームクラブ
生産者　飛野牧場
調教師　矢作芳人（栗東）
初勝利　R6.7.21　札幌　芝1,800m ２歳新馬　勝ちタイム1:47.8
評価　レース★★★★　血統★★★

開幕週の札幌競馬場ということもあり、確かに時計が出やすい馬場だったとは思いますが、それにしてもソダシのレコードを塗り替えたキングスコールには期待が大きくなります。

レースでも、スッと好位につけると、直線ではムチを使うことなく後続を３馬身突き放してしまいました。フットワークがよく、バネもありそうな走り。まさに父ドゥラメンテのような躍動感のあるデビュー戦でのパフォーマンスでした。

しかし、キングスコールはそのデビュー戦のパドックで放馬してしまった（逃げてしまった）ようです。気性面の難しさと幼さがまだまだ残っているようですが、それでもレースで勝ってしまうのは、センスがあるということでしょう。

兄弟に活躍馬はいませんが、同じ牝系からは米GⅠ馬も出ているなかなかの血統。気性面の課題はありますが、クラシックも狙える素質と血統背景を持った楽しみな馬です。

まとめ

今回はレースぶりも血統面も期待の大きい３頭を注目馬として紹介しました。珍しく牡馬ばかりのラインナップになりましたが、基本的に牡馬は牝馬よりも成長が遅いので、今年は優秀な牡馬が多い年かもしれません。

その他にも、サトノグランツの半弟ジュンライデン（父レイデオロ）や桜花賞馬ジュエラーと同じ牝系のワンモアスマイルなども血統面から期待できそうな馬です。

これからもPOGファンの方に喜んでいただけるよう、このレビュー記事を書き続けていきたいと思います！そして、私自身も今シーズンのPOGを楽しむために、急いで指名馬を探しますよ。

以下のYouTube動画もぜひ参考にご覧になってください。

参考文献

週刊Gallop臨時増刊　丸ごとPOG2024～2025（サンケイスポーツ）