「競馬は好きだけど、競馬依存症にはなりたくない。」「もしかして自分は競馬依存症じゃないだろうか?」「ほどほどに競馬を楽しみたい。」
そんな皆様は、競馬依存症について専門家の話を一度でも聞いてみたことはあるでしょうか?
漠然とした不安や悩みに、専門家(臨床心理士)である筆者の妻がお答えする記事です。
- 筆者KBの妻のプロフィール
- 臨床心理士歴15年、公認心理師(国家資格)歴5年。病院やクリニックに勤務し、精神疾患の患者やアルコール依存症患者等のカウンセリングを行っている。
【R6.1.5追記】
妻が独立してオンラインカウンセリングを始めました。
ご興味のある方はこちらからどうぞ。
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競馬依存症にならずに競馬を続けるコツ3選
「競馬依存症にはなりたくないけど、競馬はやめたくない。」
そんなあなたには、次の3つのコツを是非おすすめします。
- 1.自分の決めたルールで行う
- 2.考え方を変えてみる
- 3.1人でやらない
ちなみに、「競馬依存症」というのは医学的用語ではありません。現在の医学用語で言うと、ギャンブル依存症に当てはまります。
次からは、この3つのコツについて詳しく解説していきます。
そもそも自分が依存症かどうかを見分けるには?
依存症には大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
- 物質依存・・・・アルコール、薬物など
- 関係依存・・・・ストーカー、セックスなど
- プロセス依存・・・競馬などのギャンブル
つまり、ギャンブルをするプロセス(過程)で得られる興奮や刺激を求めて、その行為に依存してしまうのがギャンブル依存症です。競馬の場合、レース前に下調べをした上で馬券を買い、予想が当たって、お金が手に入ると言うプロセスが依存性を高めることにつながっています。
では、あなたが依存症かどうか?の判断ポイントについてお伝えします。
競馬依存症を見分けるためのチェックリスト
①賭け金を増やして興奮を得ようとしてしまう
②競馬をしていないと、イライラしたり、落ち着かなくなる
③競馬をやめようとしたがやめれなかったことがある
④競馬のことが頭から離れない
⑤気分が沈んだ時に競馬をすることが多い
⑥競馬で負けた後、後日それを取り返すために馬券を買うことが多い
⑦競馬にのめり込んでいることを隠すために、周囲に嘘をつく
⑧競馬のために、人間関係、家族、仕事などで社会的な信用を失ったことがある
⑨競馬のために借金をしたことがある
この1年間を通して思い返し、9項目中皆さんはいくつ当てはまりますか?
4〜5個:軽度依存 6〜7個:中度依存 8〜9個:重度依存
依存症はコントロール障害と言われています。
競馬が関わると自分の行動や感情をうまくコントロール出来なくなり、しまいには家族や周囲に迷惑をかけたり、嘘をついたり、借金したり…と社会的な問題に発展することが多いです。
この時点で、「依存症」と判断された方は精神科、心療内科への受診をお勧めします。「依存症は一生治らない」と言われるように、慢性の病気です。でも、早期治療で寛解を目指すことは可能です。
依存症ではなかった、と言う方は次へお進みください。
競馬依存症にならず競馬を続ける3つのコツを解説
ここからは依存症にならずに、競馬を楽しむコツについて詳しく解説します。
自分の決めたルールで行う
- ルールの例
- ・賭け金の上限を予め決めておく
・月に1回はお休みを作る
・好きな馬の出るレースだけに絞る など
ルールが守れることは、競馬に関することを自分でコントロール出来ていると言うことです。
お金や、頻度、競馬に割く時間など、ルールを具体的に決めましょう。ただし、あまり自分に甘いルールにはならないよう注意です。
考え方を変えてみる
競馬依存症は「プロセス依存」というお話をしました。下調べをして、馬券を買って、当たるという一連のプロセスに依存性を高める要素があります。
そのため、これらのプロセスに意識が向かないように、競馬に対する考え方を変えてみましょう。
- 考え方の例
- ・好きな馬や騎手の頑張る姿が見たいからレースを見る
・「勝ったらラッキー、負けてもいっか」と考える
・娯楽(エンターテイメント)の一つと考える など
例で挙げた以外でも、自分に合う考え方が見つかれば、それが最も良いです。
これは認知行動療法と言われるもので、一つの考えに固執せず、色んな考え方を出来ることが大切です。一つにとらわれていること自体が危険なサインと言えるでしょう。
色んな考え方が柔軟に出来るようになることは、競馬のことだけでなく、人間関係でも多いに役立ちます。ぜひ試してみて下さい。
1人でやらない
依存症を高めるリスク要因として、「孤独」が挙げられます。1人で競馬をしているうちに、どんどんのめり込んでしまって、、、という話がよくあります。他の依存症でも同様です。
孤独というのは客観視が出来なくなり、理性を失いやすい傾向があります。そのため、1人でやらず、友人や家族と一緒に楽しむことができると良いです。
しかし、ギャンブル性のある趣味のため、周りが乗ってこないこともあるでしょう。そういった際は、SNSが有効です。ツイッターでレース予想をしたり、勝敗をつぶやくことで、何かしらのリアクションがあったり、他の人のレース予想なども目にすることが出来ます。
とにかく他の人の視点を入れることが大切です。競馬仲間が出来るのも良いですね。仲間によっては、悪友になる可能性もありますが、ここまで読んで下さった方なら、「この人は競馬依存症だ」ときっと分かると思います。そういった方からはそっと距離を取り、自分と感覚の合う仲間を見つけられると良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
競馬依存にならずに競馬を続けるコツについてお伝えしました。 気になる方は一つでも良いので、是非お試しください。
筆者は、これからも競馬をエンターテイメントとして楽しむことにします!
【R6.1.5追記】
本記事を執筆した臨床心理士の妻がオンラインカウンセリング「くらしま心の相談室」を開業しました。
以下のボタンから申し込みページへジャンプできますので、ギャンブル依存症などのことで相談したい方はぜひお申し込みを!
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