【24/25POG】２歳新馬・未勝利戦レビュー【2024年８月第１週】

今シーズン（2024年~2025年シーズン）もPOGファンの方々が楽しんでいただけるよう、新馬戦・未勝利戦のレビュー記事を書いていきたいと思います。

ぜひこの記事をご覧いただき、これからの指名馬選びの参考にしたり、指名した馬たちの今後の活躍を見守ったりしていただければ幸いです。

今回は、８月第１週の新馬戦・未勝利戦をレビューしますが、レースぶりが目を引いた注目馬が３頭いましたので、紹介します。

2024年８月第１週　２歳新馬・未勝利戦　全レースレビュー

私KBが独自に勝ち馬全頭を評価した結果はこちらです。

これらの画像は、私が独自に作成しているデータベース（Notion）から引用したものです。表の右から2列目がレースの評価、1列目が血統の評価になります。

レースの評価基準

・タイム
・相手関係と着差
・レース全体のスムーズさ（成熟度）
・勝ち方のインパクト

血統の評価基準

・父馬の産駒成績
・母馬の産駒成績
・血統の良さ（近親馬の成績、牝系の評価、良血とされる系統の数）
・バランス（インブリード、ニックス、欧州系・米国系・日本系のバランス）

★5つが満点で、星★の数が多ければ多いほど評価は高くなります（ウイニングポストのコースポ方式です）。

では、注目の馬を紹介しましょう。

注目馬１　カワキタマナレア（２歳牝馬）

注目馬の１頭目は、半兄にNHKマイルカップ３着馬がいるカワキタマナレアです。

カワキタマナレアのプロフィール

父：ヘニーヒューズ
母：カフジビーナス（母父:ディープインパクト）
馬主：川島徹郎
生産者：川島牧場
調教師：杉山佳明（栗東）
初勝利：R6.8.3　札幌　芝1,200m ２歳新馬　勝ちタイム1:09.0
評価：レース★★★★　血統★★★
適性：芝1,200m～1,600m

カワキタマナレアの半兄は、2022年のNHKマイルカップで18番人気ながら３着に突っ込んだカワキタレブリー。兄も２歳の芝1,200mでデビュー勝ちしましたが、妹もこれに続いた形になりました。

レースではスタートダッシュがつかずに後方から競馬を進める形になりましたが、４コーナーで一気に前との差を詰めると、直線ではあっという間に３馬身半突き抜けてしまいました。そして、なんといっても勝ちタイムが１分９秒フラットという好タイムだったことが評価のポイントです。

兄カワキタレブリーは父がドレフォンでしたが、カワキタマナレアの父はヘニーヒューズ。２頭ともダートが得意な種牡馬を父に持っていますが、どうやらこの血統は父のスピード部分を受け継ぎながら、芝適性を前面に出す傾向があるようです。カワキタマナレアは、おそらく兄同様に芝の短距離で活躍する馬だと思います。ズバリ、目標は阪神JF、桜花賞、そして兄も活躍したNHKマイルカップでしょう。

注目馬２　アルレッキーノ（２歳牡馬）

注目馬の２頭目は、半姉がオークス馬チェルヴィニアという良血馬のアルレッキーノです。

アルレッキーノのプロフィール

父:ブリックスアンドモルタル
母:チェッキーノ（母父:キングカメハメハ）
馬主:サンデーレーシング
生産者:ノーザンファーム
調教師:国枝栄（美浦）
初勝利：R6.8.3　新潟　芝1,600m ２歳未勝利　勝ちタイム1:33.3
評価：レース★★★★　血統：★★★★
適性：芝1,400m～1,800m

アルレッキーノはデビュー戦で２着に敗れていました。この時に１着だったのが、早くも「クラシック候補」との呼び声が高いクロワデュノールです。以下は参考記事です。

正直に言って、注目度は高かったアルレッキーノでしたが、デビュー戦ではクロワデュノールに圧倒的な力の差を見せつけられてしまいました。このときにアルレッキーノに乗っていたクリストフ・ルメール騎手は、「マイルがいいかも・・・」というコメントを残していました。

ルメール騎手の言葉どおり、今回の２戦目でマイルレースを使ってきたアルレッキーノは、ずばりそのスピードを見せつけてくれました。まったく他馬を相手にせず、直線ではムチを使わずに７馬身突き抜けてしまったのです。兄ノッキングポイント（父モーリス）や姉チェルヴィニア（父ハービンジャー）は中距離馬でしたが、アルレッキーノは間違いなくマイラーでしょう。

今後は朝日杯FSを目指すことになると思いますが、今後の成長次第では、皐月賞→NHKマイルカップという今年のジャンタルマンタルのようなローテを進むかもしれません。

注目馬３　シンビリーブ（２歳牡馬）

注目馬の３頭目は、森秀行厩舎＆藤田晋オーナーのコンビでデビュー勝ちした２頭のうちの１頭、外国産馬シンビリーブです。

シンビリーブのプロフィール

父:Constitution
母:Sand Puce（母父:Footstepsinthesand ）
馬主:藤田晋
生産者:Don Alberto Corporation
調教師:森秀行（栗東）
初勝利：R6.8.3　新潟　ダート1,800m ２歳新馬　勝ちタイム1:54.7
評価：レース★★★★　血統：★★★★
適性：ダート1,600m～2,000m

シンビリーブがデビューしたその日に、シンフォーエバーという外国産馬もデビュー勝ちを収めています。１つ屋根の下の兄弟のような存在だった２頭がそろって新馬戦を勝つことになりました。今回紹介するのはシンビリーブの方ですが、レースでは直線で楽に抜け出すと豪快なストライドで５馬身差の圧勝を見せています。

母Sand Puceは現役時代にアルゼンチンで競走生活を送っていた馬で、GⅠ勝ちはないものの40戦18勝、重賞11勝という素晴らしい成績を残している名牝です。ダートでも芝でも活躍していたようですが、距離適性的なところはわかりません。母父Footstepsinthesandは英2000ギニーを勝って３戦３勝で引退した馬で、子供もマイラーが多いようです。

父ConstitutionはアメリカでフロリダダービーやドンハンデといったGⅠを勝ったダート馬。産駒には米GⅠベルモントステークス勝ちのティズザローがいます。

シンビリーブは血統背景やレースぶりを見る限り、ダートの1,600mや1,800mあたりが適性のように思います。2,000mもギリギリこなせるかもしれません。当面の目標は暮れのダート２歳王者決定戦JpnⅠ全日本２歳優駿（川崎、ダート1,600m）でしょう。ここで強い勝ち方ができれば、来年はサウジダービー→UAEダービーという王道ローテかなと。

まとめ

今回はレースぶりも血統面も期待の大きい３頭を注目馬として紹介しました。今回は短距離馬やダート馬が多かったですね。

その他にも、メイケイエールの全弟ソロモンやステルヴィオの半弟ジェゼロなども血統面から期待できそうな馬です。

これからもPOGファンの方に喜んでいただけるよう、このレビュー記事を書き続けていきたいと思います！そして、私自身も今シーズンのPOGを楽しむために、急いで指名馬を探しますよ。

以下のYouTube動画もぜひ参考にご覧になってください。

参考文献

週刊Gallop臨時増刊　丸ごとPOG2024～2025（サンケイスポーツ）