【レース展望】函館スプリントステークス&ちょっとだけエプソムカップ【夏競馬はじまる!】

【レース展望】函館スプリントステークス&ちょっとだけエプソムカップ【夏競馬はじまる!】

安田記念が終わり、春のGⅠ戦線もひと段落しました。春のGⅠは、残すところ6月23日の宝塚記念だけ。

競馬ファンにとっては、ホッとしている場合ではありません。これからは、いわゆる「夏競馬」が始まるのですから

私も昨年は夏競馬で馬券を勝っていましたが、ほぼ惨敗という感じで、この時期の競馬の難しさを痛感したところです。

今週は、夏競馬の始まりとも言える2重賞が東京と函館で開催されます。そう、今週からは北海道での競馬も始まるのです。というわけで、今回は6月9日(日)に函館競馬場で開催されるGⅢ函館スプリントステークスのレース展望をしてみようと思います。ちょっとだけ、もう1つの重賞、エプソムカップも簡単に展望しますので、併せてご覧ください。

函館スプリントステークス2024 概要

まず、レースの概要をご覧ください。

JRA70周年記念 函館スプリントステークス2024 概要
開催日時 R6.6.9(日)15:25発走
コース 函館競馬場(右回り)11R 芝1,200m
条件 3歳以上オープン GⅢ 別定
馬場状態 良~稍重(予想) ※午後雨予報あり
出走頭数 16頭(牡12、牝3、セン1)
その他 サマースプリントシリーズ第1戦

コースですが、2コーナー奥のポケット地点からスタートし、3コーナーまで約490メートルを走ります。スタート後の直線が長いためポジション取りには比較的余裕がありますが、若干の上り勾配ということとパワーのいる洋芝ということで、先行争いで脚を使いすぎると後半でバテてしまう可能性もあります。ゴール前の直線は262.1メートルと短く、4コーナー途中からは緩やかな下り勾配になっているので、前がよほどバテないかぎり後方に控えた馬にチャンスは回ってきづらいコースです。

函館競馬場 芝1,200mのコース模式図(引用元:JRAホームページ)

続いて、出走馬16頭の一覧をご覧ください。

函館スプリントステークス2024 出走馬(1番~10番)

 

函館スプリントステークス2024 出走馬(11番~16番)

別定重量により、牡馬・セン馬57kg、牝馬55kgという斤量を基本として、戦績等に応じて一部の馬に追加斤量が与えられます。

年齢、所属、種牡馬、脚質別、前走クラス別の出走頭数は以下のとおりとなっています。

  • 年齢別 【3歳】0頭 【4歳】4頭 【5歳】7頭 【6歳】2頭 【7歳】2頭 【9歳】1頭
  • 所属別 【関東馬】8頭 【関西馬】8頭
  • 種牡馬別 【ロードカナロア】2頭 【その他】14頭
  • 脚質別 【逃げ】3頭 【先行】5頭 【差し】8頭
  • 前走クラス別 【重賞】7頭(GⅠ高松宮記念3ほか) 【オープン】8頭(春雷S4ほか) 【3勝】1頭

函館スプリントステークス2024 レース展望

6月8日(土)の時点で、1番人気は3番アサカラキング(牡4)、2番人気は4番サトノレーヴ(牡5)、3番人気は13番ビッグシーザー(牡4)となっています。

函館スプリントテークスは、過去10年で1番人気が2勝2着1回と苦戦気味。3番人気と5番人気の馬がそれぞれ2勝しており、2016年には単勝12番人気の3歳牝馬ソルヴェイグが優勝していますので、中位あるいは下位人気の馬にも上位進出を狙うチャンスはありそうです

レース展開

スプリント戦らしく、逃げ・先行馬が半分を占める出走馬の構成になっており、スタート後は激しい先行争いが見られそうです

その中でも、絶好の枠に入った3番アサカラキング、逃げて重賞2着に入ったことがある6番シナモンスティック、そして抜群のスピードと先行力のある8番カルネアサーダがハナを奪い合うことになるでしょう。

人気の4番サトノレーヴはこれら3頭の後ろにつける形で、外枠に入った13番ビッグシーザーは中団の外目を走ることになりそうです。

3コーナー~4コーナーで後続各馬のギアが上がり、先行争いでバテた馬たちはここで後続に飲まれることになります。アサカラキングは、おそらくカルネアサーダにハナを譲って2番手あたりにつけていると思いますが、ここではいい手ごたえで先頭に並びかけ、最後の直線を迎えることになるでしょう。

最後の直線に入ると、短い直線を使って各馬が猛然と追い込んできます。好位につけていたサトノレーヴ、10番ウイングレイテスト、12番ジュビリーヘッド、中団外目からいい手ごたえでコーナーを回ってきたビッグシーザーらがアサカラキングを追いかけ、大外からは後方に控えていた9番キミワクイーン、11番ジャスティンスカイも追い込んでくるでしょう。

ゴール前は、アサカラキングがギリギリ逃げ粘り、2着争いにはサトノレーヴ、ウイングレイテスト、ビッグシーザー、キミワクイーンあたりが接戦で突っ込んでくると予想します

人気上位3頭は好走の期待大

人気のアサカラキングとビッグシーザーはともに4歳牡馬。今年の4歳世代はレベルを疑問視されていますが、アサカラキングに関しては今年2月のGⅢ阪急杯(芝1,400m)で2着、ビッグシーザーは同じく3月のGⅢオーシャンステークス(芝1,200m)で2着に入っており、実力もさることながら、ここへ来ての成長力という点で期待の大きな馬たちです

サトノレーヴに関しては、5歳ながらわずか7戦というキャリアで、5勝2着1回、そしてアサカラキングも出走した今年の阪急杯で4着に入るという好成績を収めています。この馬も、実力と成長力を兼ね備えた馬と言えるでしょう。函館での好走歴があるのもプラス材料です。

そして、アサカラキングとサトノレーヴは、それぞれ前走で芝1,200mのオープンクラスを勝利。ビッグシーザーの前走はGⅠ高松宮記念7着ですが、同レースに出走した今回の出走馬3頭の中では最先着しています。

この3頭に関しては、臨戦過程も含めて、よほどの不利などがない限り好走が期待できそうです。

筆者の注目馬 ウイングレイテスト

私が注目している馬は、前走のサウジアラビア遠征で惜しいレースを見せたウイングレイテストです。

昨年のGⅡスワンステークス(芝1,400m)で6歳にして初めての重賞制覇を果たした後、同距離のGⅡ阪神カップでは逃げてわずかな差で8着に敗れました。

そして迎えた今年2月の1351ターフスプリント(サウジアラビア、芝1,351m)では、好位抜け出しで惜しくも4着に敗れました。しかし、距離を短縮してのこの結果はこの馬の短距離での可能性を感じさせました

何と言っても重賞勝ち馬ですから、このメンバーでは実力最上位です。7歳になってからもまだまだ可能性を感じさせる成長力は素晴らしいと思います。

斤量59kgという重いハンデを背負いますし、初挑戦となる1,200mの距離もこの馬には未知数ですが、私はこの馬の可能性にかけてみたいと思っています

「穴」どれない馬 ジュビリーヘッド(稍重までなら)

今回の「穴」どれない(侮れない)馬は、函館スプリントステークスで2年連続2着に入っている12番ジュビリーヘッドです

私がこの馬を推す理由は、ズバリ函館スプリントステークスとの相性の良さです。

函館競馬場というのは、芝が洋芝(パワーのいる芝)であること、小回りコースで直線が短いこと、長距離輸送が必要なこと、開催が夏場であることなど、走る馬を選ぶ競馬場です。言い方を変えると、函館競馬場を得意とする馬はここで行われるレースにとことん強いということになります。

ジュビリーヘッドは函館の芝1,200mのレースで、なんと4戦1勝2着3回という連対率100%の成績を収めており、そのうちの2着2回が函館スプリントステークスなのです。

正直にいって年齢的に衰えも見せ始めていますが、前走の春雷ステークスは9着とはいえ、1着とのタイム差はわずか0.4秒でしたので、得意の函館で好走する可能性は十分ありそうです。

しかし、当日は雨予報もあり、馬場が渋るとジュビリーヘッドには苦戦が予想されます。もし、重馬場以上になった場合には、ジュビリーヘッドに代わって雨の得意なシュバルツカイザーゾンニッヒを穴馬として挙げたいと思います

エプソムカップ2024 レース展望

函館スプリントステークスと同じく6月9日(日)に開催されるGⅢエプソムカップについて、簡単に概要とレース展望をお伝えします。

エプソムカップ2024 概要
開催日時 R6.6.9(日)15:45発走
コース 東京競馬場(左回り) 11R 芝1,800m 
条件 3歳以上オープン GⅢ 別定
馬場状態 良(予想)
出走頭数 18頭(牡14、牝1、セン3)

出走馬18頭の一覧はこちらです。

エプソムカップ2024 出走馬

6月8日(土)時点で、1番人気は6番レーベンスティール(牡4)、2番人気は11番サイルーン(セン5)、3番人気は4番ヴェルトライゼンデ(牡7)となっています。

メンバー的には4番ヴェルトライゼンデが圧倒的に格上感がありますが、1年ぶりの長期休養明けでどこまで好走できるか注目大です。この馬は7歳ですが、キャリアはまだ14戦しかしていませんので、年齢的な衰えはないと思います。

レーベンスティールは今年初戦となった前走の新潟大賞典で不可解な惨敗(11着)を喫しており、59kgという斤量を背負うことを考えると、正直にいって1番人気は荷が重いような気がしています

あとのメンバーは横並びのような印象ですが、前走ヴィクトリアマイルで5着に好走したルージュリナージュや、ディープインパクト産駒の期待馬1番トゥデイイズザデイがどこまでやれるか個人的に楽しみです。

あと気になる馬として、前走の東京競馬場の3勝クラス(芝2,000m)で素晴らしい勝ち方をした7番マイネルケレリウスが穴馬として面白いと思いますが、どうでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

夏競馬は難解なレースが多く、馬券が外れてばかりで落ち込む人も多いかと思いますが、それだけ楽しむ要素が多いということでもありますので、肩の力を抜いて気楽に楽しみましょう

ということで、最後に私の函館スプリントステークス2024の厳選6頭をお伝えしてこの記事を締めたいと思います。予想が外れても、肩の力を抜いて鼻で笑ってくださいね(笑)

函館スプリントステークス2024 厳選6頭

S評価 3番アサカラキング

A評価 4番サトノレーヴ 10番ウイングレイテスト 9番キミワクイーン 13番ビッグシーザー

穴評価 12番ジュビリーヘッド(稍重まで)

※執筆時点(R6.6.8)の筆者による個人的な評価です。競馬予想を保証するものではありません。

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