【レース展望】ヴィクトリアマイル2024【春の女王決定戦】

【レース展望】ヴィクトリアマイル2024【春の女王決定戦】

来週はいよいよ牝馬クラシック2冠目のオークスが開催されます。3歳牝馬の頂点を決める伝統の一戦ですが、その前に、今週は古馬牝馬の春の頂点を決めるGⅠヴィクトリアマイルが開催されます

オークスに比べれば歴史の浅いヴィクトリアマイル(第1回は2006年)ですが、過去にはウオッカ(2009年)、ブエナビスタ(2010年)、アーモンドアイ(2020年)、グランアレグリア(2021年)といった名牝たちが栄冠に輝いた競馬ファンにも人気のレースです。

今回は、第19回目となるヴィクトリアマイルのレース展望をしてみたいと思います。

正直にいって、今回は難解なレースです。どうぞ、こころしてお読みください。

ヴィクトリアマイル2024 概要

まず、レースの概要をご覧ください。

ヴィクトリアマイル2024 概要
開催日時 R6.5.12(日)15:40発走
コース 東京競馬場(左回り)11R 芝1,600m
条件 4歳以上オープン GⅠ 定量 牝馬限定
馬場状態 良(予想)
出走頭数 15頭(全て牝馬)

コースですが、先週のNHKマイルカップと同じく、「ヴィクトリアマイル」の名のとおり芝のマイル(1,600m)で行われるレース。

東京競馬場では、第2コーナー付近からスタートをして向正面の約400mの直線を走ったあと、第3コーナー、第4コーナーと回って、最後は名物の上り坂を含む長い直線(525.9m)を走ります。

コースも広く、コーナーもゆるやかで、直線が長いということで、ゴチャつくようなレースにはなりにくいのですが、実力が正直に出てしまうコースとも言えます。加えて1,600mというのはスピードだけでなくスタミナも要求される距離ですので、スピード自慢の馬がスピードだけで逃げ切ることは難しいでしょう。

東京競馬場の芝1,600mコース模式図(引用元:JRAホームページ)

過去の全18回の優勝馬を脚質別に見てみると、逃げ1頭、先行5頭、中団(差し)12頭、後方(追い込み)0頭となっており、差し馬の優勝が多くなっています。一方で、追い込みで優勝した馬はおらず、後ろ過ぎる位置にいる馬には勝つことが難しいレースになっているようです。

ちなみに、逃げて勝ったのは2014年のヴィルシーナ(11人気)で、このときの前半800mは46秒2と決してスローペースではありません。2015年には18番人気のミナレットがハイペース(前半800m45秒5)で大逃げをして3着に粘ったこともあり、この時期の東京の芝コースは前残りにも警戒が必要かもしれません

続いて、出走馬15頭の一覧をご覧ください。

ヴィクトリアマイル2024 出走馬(1番~10番)
ヴィクトリアマイル2024 出走馬(11番~15番)

定量戦のため、一律に全馬56kgの斤量を背負います。

年齢、所属、種牡馬、脚質別、前走クラス別の出走頭数は以下のとおりとなっています。

  • 年齢別 【4歳】7頭 【5歳】6頭 【6歳】2頭
  • 所属別 【関東馬】7頭 【関西馬】8頭
  • 種牡馬別 【ルーラーシップ】2頭 【エピファネイア】2頭 【その他】11頭(うち4頭がディープインパクト系、3頭がキングカメハメハ系)
  • 脚質別 【逃げ】1頭 【先行】3頭 【差し】10頭 【追い込み】1頭
  • 前走クラス別 【重賞】14頭(阪神牝馬S6頭、中山牝馬S3頭、大阪杯2頭、その他3頭) 【オープン】1頭

ヴィクトリアマイル2024 見どころ

冒頭で今回のヴィクトリアマイルが「難解なレース」といいましたが、その理由も含めて独自にこのレースの見どころを2点挙げてみました。

ナミュールの国内マイルGⅠ連勝なるか?

今回のヴィクトリアマイルの出走メンバーを見た筆者の第一印象は、「これはナミュールの一強じゃないか?」というものでした。そのくらい、ナミュールの能力と実績は抜けているというのが筆者の見解です。

ナミュールは、現5歳世代の中でも成長が遅い方でした。とはいいつも、2歳時にはGⅠ阪神ジュべナイルフィリーズで1番人気に推されていましたし(結果は4着)、3歳時には桜花賞10着、オークス3着、秋華賞2着とクラシックでなかなかの活躍を見せていました。しかし、昨年(4歳)の春は古馬や牡馬の壁にぶち当たり、惨敗が続いてしまいます。

そして、ナミュールが覚醒したのは昨年の秋。GⅠマイルチャンピオンシップのステップレースであるGⅡ富士ステークス(芝1,600m)を古馬・牡馬相手に圧勝したのです。さらに、本番のマイルチャンピオンシップでは5番人気ながら後方一気の鮮やかな差し切り勝ちを収めました。また、そのあとには香港マイル(芝1,600m)という海外GⅠに挑戦し、世界の強豪相手に3着と善戦します。詳しくは、以下の過去記事をご覧ください。

ナミュールは、前走でドバイターフ(芝1,800m)という海外GⅠに挑戦し、惜しくもアタマ差で2着に敗れました。しかし、昨年の有馬記念を勝ったドウデュース(5着)も同じレースに出走していた中で、「私が女王よ!」と言わんばかりの堂々たるレースぶりを見せてくれました。以下はそのドバイターフのレース映像(YouTube)です。

YouTube 2024年 ドバイターフ(G1) | ファクトゥールシュヴァル | JRA公式

これほどの実績を残せる馬は、今回の出走メンバーの中でナミュール以外に見当たりません。牝馬同士の戦いなら、マイル(1,600m)という距離でナミュールより勝る馬はいないでしょう。

果たして、ナミュールは昨年のマイルチャンピオンシップに続いて国内マイルGⅠを連勝できるでしょうか?

4歳勢と5~6歳勢の実力はどちらが上か?

「ナミュールの1強というなら、『難解なレース』という言い方はおかしいのではないか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、難解なのはそこ(ナミュールを負かす馬がいるかどうか)ではなく、2番手以下が混戦だということが理由なのです。

先にも述べましたが、今年のヴィクトリアマイルは、4歳勢が7頭、5~6歳勢が7頭(ナミュールを除く)というメンバー構成で、奇しくも4歳勢VS5~6歳勢という構図にも見えてきます。

先日の天皇賞(春)のレース展望の記事にも書きましたが、現4歳世代をひとくくりにして「実力が低い」と疑問視するファンが多くいます。牡馬に関しては、確かにそれを否定できないようなレースが続いていますが、牝馬に関しては果たしてどうでしょう

「1強」のナミュールは5歳ですから、「やはり5~6歳勢が強いのではないか?」と思うかもしれませんが、待ってください。現4歳の牝馬には、昨年の牝馬3冠を達成したリバティアイランドがいます。リバティアイランドは昨年のGⅠジャパンカップに出走し、あの世界ナンバーワンホースのイクイノックスに続く2着に入りました。上の過去記事にも書いていますが、もしリバティアイランドがヴィクトリアマイルに出てきたら、ナミュールといえど簡単には勝てないだろうと思っていました。

そして、今回のヴィクトリアマイルの前哨戦であるGⅡ阪神牝馬ステークスでは現4歳世代のマスクトディーヴァ(1着)、ウンブライル(2着)、モリアーナ(3着)が上位を独占。マスクトディーヴァは、昨年の3冠最後のGⅠ秋華賞でリバティアイランドに1馬身差まで迫った馬です。また、同じく前哨戦のGⅢ中山牝馬ステークスを勝ったコンクシェルも現4歳世代。勢いだけでいえば、4歳勢が上かもしれません。以下はこの2レースの映像(YouTube)です。

YouTube 2024年 阪神牝馬ステークス(GⅡ) | マスクトディーヴァ | JRA公式
YouTube 2024年 中山牝馬ステークス(GⅢ) | コンクシェル | JRA公式

しかし、5~6歳勢にもナミュール以外で唯一のGⅠ馬スタニングローズがいますし、古馬牝馬の重賞勝ちがあるフィアスプライドサウンドビバーチェといった馬もいます。

勢いの4歳勢VS実績と経験の5歳勢。果たしてどちらの馬たちがこのレースで強さを見せるのでしょうか?

ヴィクトリアマイル2024 レース展望

前日5月11日(土)の最終オッズは、1番人気が10番ナミュール(牝5)、2番人気が6番マスクトディーヴァ(牝4)、3番人気が5番ウンブライル(牝4)となっています。

古馬牝馬にとっての春の大一番となるヴィクトリアマイルは、名牝と呼ばれる強豪馬たちが集まるレースということもあって、1番人気の馬が上位に来る傾向があるようです。

しかし、過去10年を見ると、1番人気の馬の成績は〔2・2・1・5〕(勝率20%、複勝率50%)と確かに一番成績がよいのです、2番人気の馬は〔0・0・1・9〕(勝率0%、複勝率10%)、3番人気の馬は〔0・3・0・7〕(勝率0%、複勝率30%)となっていて、2番人気と3番人気の馬に関しては過去10年勝てていません(ナミュールも昨年2番人気で7着)。代わりに、4番人気の馬は〔2・2・0・6〕(勝率20%、複勝率40%)、5番人気の馬は〔2・0・2・6〕(勝率20%、複勝率40%)と1番人気の馬に迫る好成績を挙げています。

人気上位の馬が期待を裏切ってしまうレースということが言えるかもしれません。

レース展開

ヴィクトリアマイル2024 スタート後

枠、脚質、鞍上の岩田望来騎手の「先行したい」というコメントから考えても、やはり4番コンクシェルが逃げる展開になるでしょう

前走の大阪杯で逃げた3番スタニングローズは、ここではコンクシェルにハナは譲るでしょうが、内枠ということもあり、ある程度前のポジションを取りに行くと思います。さらに、先行馬の8番サウンドビバーチェ、外枠に入りましたが14番フィールシンパシーも先行争いに絡む形。

有力馬の位置取りですが、10番ナミュールは末脚勝負の馬ですので後方の位置取りになると思いますが、データにもあるとおり(前述)あまり後ろ過ぎると届かない可能性がありますので、鞍上の武騎手は少し気合いをつけてちょうど中団あたりにポジションを取りたいところです。

問題は6番マスクトディーヴァが出遅れないでスタートできるかどうか。スタートが決まればナミュールと同じような位置どりになるでしょうが、東京新聞杯のような大出遅れになれば最後方からの厳しい競馬を強いられます。

ヴィクトリアマイル 向正面

向正面では、4番コンクシェルが引っ張る形ですが、マイルという距離を考えると先行馬たちも積極的にこれに競りかけていくことはなく、コンクシェルの単騎逃げになるでしょう。焦点はどのくらいのペースでコンクシェルが逃げるかですが、そこまでスピードで押すタイプではないので、後ろを離した大逃げにはならないと思います。

6番マスクトディーヴァ(スタートを決めた場合)と10番ナミュールは中団で横に並んだ形になると予想。マスクトディーバに乗るモレイラ騎手は、ナミュールに乗って富士ステークスを勝った騎手でもありますので、ナミュールの強さと切れ味は十分に理解しているはず。モレイラ騎手はナミュールをマークする形で進めるでしょう

人気の一角の5番ウンブライルは、ナミュールとマスクトディーヴァを前に見る形で後方集団にいると思います。最後の追い込みにかける筆者注目のモリアーナ(後述)は、おそらく最後方からのレースになるでしょう。

ヴィクトリアマイル2024 第3コーナー

第3コーナーでも4番コンクシェルが先頭ですが、ここで少しペースを上げて後ろを引き離していきます。

後ろの隊列はほとんど変わらず、6番マスクトディーヴァと10番ナミュールは相変わらず中団の並んだ位置、5番ウンブライルはその後ろにいるでしょう。

ここまでがちょうど前半戦。各馬はまだまだ動かずに脚をじっくり溜めたいところです。前半800mは46秒台、早くても45秒後半くらいと予想します。

ヴィクトリアマイル2024 第4コーナー

4番コンクシェルがやや後続を引き離しながら第4コーナーに向かいます。このあたりで各馬のペースも上がってきます。

10番ナミュールは絶好の手ごたえで外から追走。その後ろの5番ウンブライルもこれに付いていこうと外目に出します。6番マスクトディーヴァの鞍上モレイラ騎手は、ナミュールの動きを見つつ、ナミュールを出し抜くためにあえて外に出さないで馬群を割って抜け出すことも考えているかもしれません。

13番モリアーナは最後方のまま。ここでもまだ脚を溜めている状態です。

ヴィクトリアマイル2024 最後の直線入口

4番コンクシェルがリードを保ちながら最後の直線に向きますが、ここから500m以上の長い直線を、しかも坂を上りながら走ることになります。どの馬も追い出しのタイミングが重要です

内と外のコーナリングの差で、直線入口では6番マスクトディーヴァが前、10番ナミュールが後の位置関係ですが、2頭とも長くいい脚が使える馬ですので、お互いの馬の手ごたえや位置を見て追い出すタイミングを見計らっているでしょう。世界を代表する名手の武豊騎手とモレイラ騎手の手綱さばきがここでは見どころです

2頭の後ろにいる5番ウンブライルは、絶好の手ごたえの2頭を見て早めに追い出すかもしれません。

最後方にいた13番モリアーナはここで外に持ち出して追い込み態勢に入ります。鞍上は百戦錬磨の横山典弘騎手ですので、モリアーナの手ごたえと前の有力馬の脚色を見計らって、馬を大外に持ち出すか、馬群を割りながら追い込むかを適切に判断するでしょう。

ヴィクトリアマイル2024 直線~ゴール

直線で逃げる4番コンクシェルも粘りますが、残り200mあたり6番マスクトディーヴァと10番ナミュールが並走しながらコンクシェルを交わして先頭に。

しかし、ここは先輩のナミュールが抜群の切れ味を見せてマスクトディーバを突き離し1着でゴールすると予想しました。

そして、2着争いは混戦に。マスクトディーヴァも末脚を伸ばしますが、それを上回る豪脚で外から13番モリアーナが追い込み、その後ろからは5番ウンブライル、15番ドゥアイズも追い込んできて、差し・追い込み馬がなだれ込む形になるでしょう。

また、先団にいた7番ハーパー、14番フィールシンパシーあたりも粘り込むでしょうから、2着以下は大混戦になると思います。

東京1,600mでマスクトディーヴァがどこまでやれるか?

ナミュール1強」という見解はすでに述べたとおり。海外帰りで心身の状態が不安ですが、香港→ドバイという海外遠征の連戦もこなしていることから、ここでも大きな問題はないでしょう。

逆に、2番人気のマスクトディーヴァは、能力の高さに疑いはないのですが、どうも2走前のGⅢ東京新聞杯の負け(6着)が気になります。この時は、大きな出遅れが敗因だとは思うのですが、同じコースの東京1,600mで今度はしっかり走ることができるのでしょうか?前走の阪神牝馬ステークスでマイルへの適性は証明されていますが、管理する辻野調教師も「本来はマイルよりも長い方がいい」とコメントしていたように、もし出遅れてしまうようなことがあれば、巻き返しが厳しくなるでしょう

そして、離れた3番人気のウンブライルに関しては、昨年のNHKマイルカップで2着に入っており、同じコースでの実績がある馬ですが、同じく2走前の東京新聞杯で9着と惨敗。また、やはり同じコースで行われた昨年のGⅢクイーンカップで1番人気ながら6着に敗れています。ウンブライルは安定感に心配があり、ハマれば素晴らしい末脚が見られるのですが、末脚が不発に終わる可能性も秘めています

筆者の注目馬 モリアーナ

マスクトディーヴァも、ウンブライルも不安要素を抱えている中、筆者が注目しているのは、この2頭と同じ4歳勢の一角、モリアーナです

現4歳世代の中ではなかなか目立たない存在ではありましたが、その強さが認識されたのは、昨年の紫苑ステークスの衝撃的な勝ち方でしょう。以下がそのレース映像(YouTube)です。

YouTube 2023年 紫苑ステークス(GⅡ) | モリアーナ | JRA公式

レースを見ていただければ特に言葉はいらないと思いますが、横山典騎手の手綱さばきはもちろんのこと、怖がらずにもの凄い勢いで馬群に突っ込んでいったモリアーナの迫力に驚いたレースでした。

インパクトでいえばこのレースが一番ですが、私が注目するのは、今年初戦となった2走前のGⅡアメリカジョッキークラブカップ(芝2,200m)。ここで並み居る牡馬の猛者たちを相手に、0.2秒差の4着と好走したのです。これを見て、私は「やはりこの馬は強い」と再認識しました。以下がそのレース映像(YouTube)です。

YouTube 2024年 アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ) | チャックネイト | JRA公式

確かに前走の阪神牝馬ステークスでは同世代のマスクトディーヴァやウンブライルに負けてしまいましたが、確実に伸びる末脚、何より安定感という点で他の2頭よりも優れていると考えています。また、東京競馬場の1,600mでもいいレースを見せています。

極端な脚質のため、なかなか勝ち切るということは難しいですが、2~3着に突っ込む可能性は十分あるでしょう。

「穴」どれない馬 ドゥアイズ&ハーパー

今回の「穴」どれない(侮れない)馬は、データ上も怖い4歳勢のドゥアイズとハーパーです。

現4歳世代でいうと、ドゥアイズとハーパーの2頭は、前出のマスクトディーヴァ、ウンブライル、モリアーナと同等はあるいはそれ以上の評価を得ていた馬たちです。

特にハーパーに関しては、桜花賞4着、オークス2着、秋華賞3着と3冠全てのレースで好走していますし、古馬との初対決となったエリザベス女王杯でも3着に入っています。その後の古馬牡馬との対決になった有馬記念、大阪杯と惨敗していますが、牝馬同士なら全く侮れない存在です

この2頭を取り上げたのは、もちろん実力面も評価しているからですが、それと面白いデータがあったからです。

先週のNHKマイルカップでは、こういうデータがありました

過去10年のNHKマイルカップで1着~3着に入った計30頭を調べたところ、同レース前に東京競馬場の芝1,400mを走っていた馬はそのレースで〔5・2・0・0〕と勝率71.4%、連対率100%という成績を残していました。これは、他の条件のレース(例えば阪神競馬場の芝1,600mなど)に比べて断然の好成績。

「【レース展望】NHKマイルカップ2024【世代最強マイラーは誰だ?】」より抜粋

このデータから、ロジリオン(3着)を穴馬に指名して見事にワイド馬券を的中することができました

NHKマイルカップと同じ舞台(東京競馬場の芝1,600m)で行われるヴィクトリアマイルでも同じデータがあるだろうと思って調べていたところ、なんと、ヴィクトリアマイルの好走条件として東京競馬場の芝1,400mの実績はあまり関係ない(むしろ成績が良くない)ことが分かったのです。

過去10年のヴィクトリアマイルで1着~3着に入った計30頭を調べたところ、同レース前に東京競馬場の芝1,400mを走っていた馬はそのレースで〔2・2・1・10〕と勝率13.3%、連対率26.7%という成績。

これに対し、東京競馬場の芝1,600mを走っていた馬はそのレースで〔22・6・6・10〕と勝率50.0%、連対率63.6%、さらに、京都競馬場の芝1,600m(外回り)を走っていた馬はそのレースで〔8・3・0・5〕と勝率50.0%、連対率68.8%という好成績を残していました。これは、やはり他の条件のレース(例えば阪神競馬場の芝1,600mなど)に比べて断然の好成績です。

そう、ハーパーとドゥアイズは、東京競馬場の1,600mと京都競馬場の1,600m(外回り)で好成績を挙げている2頭です。2頭とも人気はありませんが、そもそもの実力に加えて、このデータが後押ししてくれることでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回も熱が入るあまり、記事の投稿がレースギリギリのタイミングになってしまい、申し訳なかったです。それだけ難しいレースであるということで、お許しください。

ということで、最後に筆者のヴィクトリアマイル2024の厳選6頭をお伝えしてこの記事を締めたいと思います(4歳勢が多いですね・・・)。

ヴィクトリアマイル2024 厳選6頭

S評価 10番ナミュール

A評価 6番マスクトディーヴァ 13番モリアーナ

穴評価 15番ドゥアイズ 5番ウンブライル 7番ハーパー

※執筆時点(R6.5.12朝)の筆者による個人的な評価です。競馬予想を保証するものではありません。

※筆者の評価基準は、能力7:展開2:ロマン1です。

今回のNHKマイルカップもYouTubeでライブ配信によるレース観戦をしますので、ぜひこちらもご覧ください。

【ライブ配信】ヴィクトリアマイル2024/出走馬紹介/見どころ解説/レース展望/馬体重チェック/パドック解説/レース生実況/振り返り

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