
先週から2歳オープンクラスのレースもはじまり、2025~2026シーズンのPOGもいよいよ白熱してきました。
今回から新馬戦・未勝利戦を勝ちあがった注目馬に加えて、KB独自調べの2歳馬ランキングと新種牡馬ランキングも合わせてご紹介します。
2025年7月第3週 2歳新馬・未勝利戦 レースレビュー
私KBが独自に勝ち馬全頭を評価した結果はこちらです。

これらの画像は、私が独自に作成しているデータベース(Notion)から引用したものです。表の右から2列目がレースの評価、1列目が血統の評価になります。
- レースの評価基準
- ・タイム
・相手関係と着差
・レース全体のスムーズさ(成熟度)
・勝ち方のインパクト - 血統の評価基準
- ・父馬の産駒成績
・母馬の産駒成績
・血統の良さ(近親馬の成績、牝系の評価、良血とされる系統の数)
・バランス(インブリード、ニックス、欧州系・米国系・日本系のバランス)
★5つが満点で、星★の数が多ければ多いほど評価は高くなります(ウイニングポストのコースポ方式です)。
では、注目の勝ち馬を紹介しましょう。
注目馬1 アーレムアレス(2歳牡馬)
注目馬の1頭目は、ダートグレード3勝の女傑アーテルアストレアの半弟アーレムアレスです。
- アーレムアレスのプロフィール
- 父 ハービンジャー
母 スターズインヘヴン(母父 ワークフォース)
馬主 フィールドレーシング
生産者 社台コーポレーション白老ファーム
調教師 橋口慎介(栗東)
初勝利 R7.7.20 函館 芝1,800m 2歳新馬 勝ちタイム1:48.7
評価 レース★★★★ 血統★★★★
適性 芝1,800m~2,400m
アーテルアストレアはお父さんがリーチザクラウンでダートを得意としていましたが、アーレムアレスはハービンジャーの血を受け継いだことで芝適性を獲得したようです。
レースでは、お姉さんと違って好スタートから積極的に前のポジションをとって、折り合いもバッチリ。
直線では大きなストライドで豪快に抜け出し、一気に突き抜けました。
勝ちタイムも、前の週にマルガが記録したレコードには及ばないものの、なかなかの好タイム。
またしても牡馬クラシックの有力候補が現れました。
注目馬2 オブラプリーマ(2歳牝馬)
注目馬の2頭目は、新種牡馬ヴァンゴッホに初勝利をもたらしたオブラプリーマです。
- オブラプリーマのプロフィール
- 父 ヴァンゴッホ
母 マナローラ(母父 ハーツクライ)
馬主 ノースヒルズ
生産者 土居牧場
調教師 上原佑紀(美浦)
初勝利 R7.7.20 福島 芝2,000m 2歳新馬 勝ちタイム2:03.8
評価 レース★★★★ 血統★★★
適性 芝1,600m~2,400m
父ヴァンゴッホは米三冠馬アメリカンファラオと英オークス馬イマジンとの間に生まれた超良血馬で、現役時代にはフランスの2歳マイルGⅠを勝っています。
アメリカンファラオと成績だけ見ればスピード型の早熟馬をイメージしてしまいますが、母イマジンと母父サドラーズウェルズのスタミナもヴァンゴッホ産駒には伝わるようです。
オブラプリーマは、福島のボコボコの芝も、2歳にとっては厳しい2,000mという距離も全く苦にせず、小柄な馬体ながらダイナミックな走りで異次元の脚を披露しました。
ノースヒルズの馬ですが、生産は別の牧場。
しかし、母マナローラはノースヒルズの生産馬ということで、POGファンにとって全くのノーマークだったであろうオブラプリーマは、ローブデコルテ以来のオークス制覇をノースヒルズにプレゼントできるでしょうか。
2歳馬ランキング(KB独自調べ)
今シーズンの注目馬や筆者独自のランキングを掲載しています。
2歳牡馬(クラシック)路線
レーティング (5点満点) | 馬名(性齢) | 父名 | 所属厩舎 | 通算成績 (主な勝ち鞍) | 次走予定 |
★☆☆☆☆ | アーレムアレス | ハービンジャー | 橋口慎介(栗東) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | ショウナンガルフ | ハービンジャー | 須貝尚介(栗東) | 1戦1勝 | 9/6札幌2歳S |
★☆☆☆☆ | タイダルロック | モーリス | 武井亮(美浦) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | ダノンヒストリー | エピファネイア | 堀宣行(美浦) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | ディバインウインド | スワーヴリチャード | 堀宣行(美浦) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | ブラックチャリス | キタサンブラック | 武幸四郎(栗東) | 2戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | モノポリオ | リアルスティール | 森一誠(美浦) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | リアライズシリウス | ポエティックフレア | 手塚貴久(美浦) | 1戦1勝 | 8/24新潟2歳S |
★☆☆☆☆ | ロードラヴォール | エピファネイア | 中内田充正(栗東) | 1戦1勝 |
アーレムアレスが新馬戦を快勝。ブラックチャリスがGⅢ函館2歳ステークスで惜しくも2着。
2歳牝馬(クラシック)路線
レーティング (5点満点) | 馬名(性齢) | 父名 | 所属厩舎 | 通算成績 (主な勝ち鞍) | 次走予定 |
★☆☆☆☆ | アランカール | エピファネイア | 斉藤崇史 (栗東) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | アンヘリータス | ニューイヤーズデイ | 吉村圭司(栗東) | 2戦2勝 (ひまわり賞) | |
★☆☆☆☆ | オブラプリーマ | ヴァンゴッホ | 上原佑紀(美浦) | 1戦1勝 | |
★☆☆☆☆ | サンアントワーヌ | ドレフォン | 鹿戸雄一(美浦) | 1戦1勝 | 8/24新潟2歳S |
★☆☆☆☆ | マルガ | モーリス | 須貝尚介(栗東) | 1戦1勝 | 10/25アルテミスS |
★☆☆☆☆ | ルージュボヤージュ | コントレイル | 国枝栄(美浦) | 1戦1勝 | 8/24新潟2歳S or 10/25アルテミスS |
オブラプリーマが新馬戦を快勝。アンヘリータスがOPひまわり賞を勝ってデビュー2連勝。
2歳ダート路線
レーティング (5点満点) | 馬名(性齢) | 父名 | 所属厩舎 | 通算成績 (主な勝ち鞍) | 次走予定 |
★☆☆☆☆ | エムフォー(牡) | フォーウィールドライブ | 石坂公一(栗東) | 1戦1勝 |
特記事項なし。
2歳短距離路線
レーティング (5点満点) | 馬名(性齢) | 父名 | 所属厩舎 | 通算成績 (主な勝ち鞍) | 次走予定 |
★☆☆☆☆ | エイシンディード(牡) | ファインニードル | 大久保龍志(栗東) | 3戦2勝 (函館2歳S) |
地方(北海道)から中央に移籍したエイシンディードがGⅢ函館2歳ステークスを逃げ切り勝ち。
JRA新種牡馬リーディング2025(KB独自調べ)
筆者独自調べの新種牡馬リーディングです。
順位 | 種牡馬名 | 勝利数 | 重賞勝利(GⅠ) | 芝勝利 | ダート勝利 | 入着賞金(万円) | 代表馬 |
1 | インディチャンプ | 2 | 0(0) | 2 | 0 | 2,510 | タイセイボーグ |
2 | ポエティックフレア | 1 | 0(0) | 1 | 0 | 1,924 | リアライズシリウス |
3 | コントレイル | 1 | 0(0) | 1 | 0 | 1,920 | ルージュボヤージュ |
4 | ベンバトル | 0 | 0(0) | 0 | 0 | 1,590 | – |
5 | フィレンツェファイア | 2 | 0(0) | 2 | 0 | 1,476 | ルージュサウダージ |
6 | ダノンプレミアム | 1 | 0(0) | 0 | 1 | 1,235 | ロードヴィゴラス |
7 | マテラスカイ | 0 | 0(0) | 0 | 0 | 1,206 | – |
8 | ダノンスマッシュ | 1 | 0(0) | 1 | 0 | 916 | ナムラドロン |
以下は、2歳種牡馬リーディングの上位3頭です。
順位 | 種牡馬名 | 勝利数 | 重賞勝利(GⅠ) | 芝勝利 | ダート勝利 | 入着賞金 (万円) | 代表馬 |
1 | エピファネイア | 7 | 0(0) | 7 | 0 | 6,935 | ダノンヒストリー |
2 | ドレフォン | 5 | 0(0) | 4 | 1 | 4,725 | サンアントワーヌ |
3 | キズナ | 3 | 0(0) | 3 | 0 | 4,080 | ドリームコア |
参考文献
「週刊Gallop 臨時増刊 丸ごとPOG 2025~2026」(サンケイスポーツ)
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