2018年4月からアニメの放送が始まった「ウマ娘 プリティダービー」。
見た目は女の子だが、耳としっ尾を生やして、超人的なスピードで走ることができる、空想上の生き物。 そんなウマ娘たちは、実在する競走馬の名前と魂を受け継いで、「日本一のウマ娘」を目指して日々トレーニングを積んでいる、という設定だ。
しかし、アニメの中では”化け物”という扱いではなく、むしろ”人気者のアイドル”として人間たちの憧れの的になっているようだ。
現実の世界でも、アニメがスタートして以降、ウマ娘は”二次元のアイドル”として人気を集めているということなのだが、競馬ファンの間でも評価は二分している印象がある。 つまり、ウマ娘の世界観にすんなり溶け込めたファンと、どちからというと、拒否反応を示すファンがいるのだ。
いずれにしろ、ウマ娘が競馬界に与えたインパクトは、ある意味で「ダビスタ」の登場に匹敵するほど大きいと感じる。 これほどまで流行るとは、開発者のサイゲームスは想定していたのだろうか?
ウマ娘のコンテンツプロデューサーを務める、サイゲームスの石原章弘氏によると、「史実と虚構のバランス」が最もこだわったポイントだという。 確かに、ウマ娘のストーリーの随所に史実が織り交ぜられているのだが、競馬ファンからすると「ん?」と思うような、一部フィクションも含まれている。
石原氏は「フィクションの魅力は『もしも』の世界を描けること。(アニメのストーリーを)受け入れてもらえるか不安だったが、好意的に受け止めてもらえた。ファンの中に『もしあの2頭が一緒に走っていたら』というロマンがあったのだと思う」と語っている。
秋の天皇賞で骨折してこの世を去った悲運の名馬サイレンススズカが、そのまま生きていれば、翌年の宝塚記念でスペシャルウィークやグラスワンダーと死闘を繰り広げただろう・・・そんな、ロマンというか願いは、どのファンの中にもあるはずだ。
ちなみに、なぜ馬を女の子にしたかと言えば、石原氏は「馬は騎手や調教師、オーナー、ファンそれぞれの夢を背負っている。『夢を背負う』という世界観には『アイドル』の要素がぴったりと当てはまったので、自然と設定が生まれた」と答えている。
競走馬の魂だけでなく、周囲の人間や、現実世界の競馬ファンたちの夢も背負ったウマ娘は、これからもまだまだ走り続けてくれるだろう。
