【24/25POG】２歳新馬・未勝利戦レビュー【2024年６月第１週】

ついに始まりました。今年2024年の２歳新馬戦（メイクデビュー）。

いや、「始まってしまった」と言っていいでしょう。

なぜなら、いまだに23/24シーズンのPOGの総括ができていませんし、24/25シーズンの研究も始めることができていないのに、これからどんどん期待の素質馬がデビューしていくのですから。

今シーズンもJRA-VANのPOGにエントリーする予定の私としては、デビューしてしまう前に早くいい馬を見つけて指名しないといけないので、焦っているのです。

そんな個人的なことは置いておいて、今シーズンもPOGを楽しむファンの方々のために、新馬戦と未勝利戦のレビュー記事を書いていきたいと思います。

今回は、毎年活躍馬を輩出している６月第１週の新馬戦をレビューします！

今回もさっそくレースぶりが目を引いた注目馬が２頭いましたので、紹介します。

2024年６月第１週　２歳新馬・未勝利戦　全レースレビュー

私KBが独自に勝ち馬全頭を評価した結果はこちらです。

これらの画像は、私が独自に作成しているデータベース（Notion）から引用したものです。表の右から2列目がレースの評価、1列目が血統の評価になります。

レースの評価基準

・タイム
・相手関係と着差
・レース全体のスムーズさ（成熟度）
・勝ち方のインパクト

血統の評価基準

・父馬の産駒成績
・母馬の産駒成績
・血統の良さ（近親馬の成績、牝系の評価、良血とされる系統の数）
・バランス（インブリード、ニックス、欧州系・米国系・日本系のバランス）

★5つが満点で、星★の数が多ければ多いほど評価は高くなります（ウイニングポストのコースポ方式です）。

では、注目の馬を紹介しましょう。

注目馬１　ダノンフェアレディ（２歳牝馬）

注目馬の１頭目は、念願のダービー制覇を果たしたダノックスの愛娘ダノンフェアレディです。

ダノンフェアレディのプロフィール

父　キズナ
母　メチャコルタ（母父　El Corredor）
馬主　ダノックス
生産者　ノーザンファーム
調教師　橋口慎介（栗東）
初勝利　R6.6.1　京都　芝1,600m ２歳新馬　勝ちタイム1:33.8
評価　レース★★★★　血統★★★★

昨シーズンもジャスティンミラノ、ライトバック、クイーンズウォークなど多くのクラシック活躍馬を輩出したキズナですが、今シーズンデビューする馬たちはさらにハイレベルな馬がそろっているようです。なんといっても、今年デビューの馬が種付けされたのは2021年。そう、初年度産駒のディープボンドやマルタ―ズディオサといったキズナ産駒がクラシックで活躍した直後で、２年目の産駒も次々にクラシックへ参戦しようという時期でした。ですので、良質の繁殖牝馬が集まった世代が今年デビューのキズナ産駒たちなのです。

ダノンフェアレディは、かなり仕上がりが早かったようで、年明け前から一気に体が成長したとのこと。まさに、POG向きの馬ということでしょうか。

レースぶりも素晴らしく、好スタートからハナを奪うと、最後はもう１頭の期待馬ショウナンザナドゥが迫りましたが余裕をもって逃げ切り。タイムも１分33秒８という好タイムで、早速来年のクラシックに向けて楽しみな馬が出てきたという印象です。

血統的には母がアルゼンチンのGⅠ馬で、底力がありそうな感じですが、半兄のダイヤモンドハンズ（父サトノダイヤモンド）が札幌２歳ステークス３着後に伸び悩んでいるように、ダノンフェアレディも成長力が課題だと思います。父キズナから成長力をしっかり受け継いでいれば、非常に面白い存在なのは間違いありません。

注目馬２　スターウェーブ（２歳牡馬）

注目馬の２頭目は、セレクトセールの超高額取引馬、スターウェーブです。

スターウェーブのプロフィール

父　Kingman
母　コスモポリタンクイーン（母父　Dubawi）
馬主　TNレーシング
生産者　ノーザンファーム
調教師　武井亮（美浦）
初勝利　R6.6.2　東京　芝1,400m ２歳新馬　勝ちタイム1:22.9（稍重）
評価　レース★★★★　血統★★★★

2023年のセレクトセールで３億3,000万円で落札されたスターウェーブ。当然、POG界わいでは話題になっていた馬の１頭です。高額取引馬の中には額面どおりの活躍ができない馬もいますが、この馬はとりあえずその心配は少し減ったようです。

父はシュネルマイスターなどで日本でもお馴染みになってきたKingman。いわゆる短距離血統の馬です。そして、母はイギリス生まれで、現役時代はこれといった成績は残していませんが、全姉にGⅠ英インターナショナルSを勝った馬がいる良血馬。そりゃ、セリでも高値がつきますよね。この馬は、海外で種付けされて日本で生まれた、いわゆる持込馬でしょう。

レースでは、なんと別の馬に１番人気を譲る形になりましたが（スターウェーブは２番人気）、終わってみればその馬に１馬身４分の１差をつけて完勝。中団待機から楽な手ごたえで直線に向くと、素晴らしいスピードと瞬発力で抜け出しました。

ノーザンファームのコメントとしても、距離は短いほうがよさそう。気性が良いそうなので、皐月賞（2,000m）までは持つかもしれませんが、本命はNHKマイルカップでしょう。走りを見る感じだと、バランスと姿勢がとてもいい走り方なので、足腰の筋力よりも全身のバネで走るタイプかもしれません。変な怪我をせずに長く活躍できそうです。

まとめ

今回はレースぶりも血統面も期待の大きい２頭を注目馬として紹介しました。

今回の勝ち上がり馬の中でいうと、キトンインザスカイも半兄に重賞３勝のトリオンフがいる良血で、しかも産駒数が少ない新種牡馬シスキン産駒というところも注目度が高い馬です。

これからもPOGファンの方に喜んでいただけるよう、このレビュー記事を書き続けていきたいと思います！そして、私自身も今シーズンのPOGを楽しむために、急いで指名馬を探しますよ。

以下のYouTube動画もぜひ参考にご覧になってください。

参考文献

週刊Gallop臨時増刊　丸ごとPOG2024～2025（サンケイスポーツ）