【2023チャンピオンズカップ】ねっ!言ったでしょ?やっぱり強かったレモンポップと今後注目の騎手【レース回顧】

【2023チャンピオンズカップ】ねっ!言ったでしょ?やっぱり強かったレモンポップと今後注目の騎手【レース回顧】

ほら、言ったでしょ?レモンポップは1,800mでも大丈夫だって。

と言いつつ、レース中はハラハラして見ていたわけですが(笑)

半信半疑とは言わないまでも、自分の論拠を100%信じていたわけではありません。そりゃ、走ったことがない距離は、走ってみないとわからないわけですから

この世界、結果オーライです(笑)

では早速、レモンポップが勝った2023チャンピオンズカップを振り返りましょう!

レース展開

2023チャンピオンズカップ スタート~1コーナー

15番レモンポップは少し外によれましたが、いいスタートを決めました。

戦前の予想では、外枠に先行馬が偏っているということで、レモンポップが果たして1コーナーまでにいいポジションが取れるかどうかが焦点でした。しかし、これは杞憂で終わります。

坂井騎手が少し気合をつけると、レモンポップは”あれよあれよ”とスピードに乗って先頭に立ちました。13番ケイアイシェルビーも出ムチをふるって追いかけますが脚が違います。この時点で「あ、いけるかも」と思いました。

内枠の1番メイクアリープ、4番テーオーケインズ、5番ドゥラエレーデがこれに続き、12番セラフィックコールはやはり行き脚がつかず最後方に

2023チャンピオンズカップ 1コーナー~2コーナー

15番レモンポップを先頭に各馬1コーナーから2コーナーに向かいます。5番ドゥラエレーデ、13番ケイアイシェルビーはこれに並びかけず2、3番手に控えました。

4番テーオーケインズは早め4番手の内に入り、いい感じのポジションをとりました。人気の9番クラウンプライドは先団の外を回ります。2番メイショウハリオはやはり中団から後方で脚をためる形。2着に入った7番ウィルソンテソーロは後方から2番手、12番セラフィックコールが最後方です。

2023チャンピオンズカップ 2コーナー~バックストレッチ

2コーナーから向こう正面のバックストレッチに入っても隊列はほぼ変わらず、15番レモンポップはいい感じのペースで逃げていました。

前半の1,000mは60秒9。平均~若干速いペースでしょうか。

前の馬からのキックバック(蹴り上げた砂が後ろに飛んでくること)を嫌ってか、9番クラウンプライドと14番アイコンテーラーはかなり外側を走っていました

2023チャンピオンズカップ 3コーナー~4コーナー

3コーナーから4コーナーにかかると隊列はギュッと固まり、いつものように12番セラフィックコールがここから外をまくって追い込み態勢に入りました

15番レモンポップは楽な手ごたえでスピードを保ったまま4コーナーに向かいます。4番テーオーケインズは内でジッとしたままインを突く構え。7番ウィルソンテソーロも最後方でまだ動きません。

2023チャンピオンズカップ 4コーナー~直線入口

4コーナーをカーブして直線に向くと、15番レモンポップは持ったまま2番手以下を引き離します。いい位置にいた3番ジオグリフと13番ケイアイシェルビーはここで一杯になり、代わりに4番テーオーケインズが内から、1番メイクアリープが外からポジションを上げてきました。

好位の外にた9番クラウンプライドはいまいち手ごたえがよくなく、中団にいた6番グロリアムンディ、11番ハギノアレグリアスがその外からやってきます。7番ウィルソンテソーロは直線に入るギリギリまで内で脚をため、直線に向いた瞬間一気に外に出して加速を始めました

外からまくってきた12番セラフィックコールは大外に出しましたが、いつもの豪脚はみられません。外を走っていた14番アイコンテーラーはズルズルと最後方まで下がってしまいました。

2023チャンピオンズカップ 最後の直線~ゴール

15番レモンポップは坂井騎手が追い出すとさらにリードを広げ、残り200mを通過。内から4番テーオーケインズも追い込みますが、2番手で粘る5番ドゥラエレーデを交わすことができません。

そして、ようやく内から2番メイショウハリオ、外から11番ハギノアレグリアスが追いこんできましたが、前の馬たちを捉えられそうな脚色ではありません。

すると、末脚を爆発させた7番ウィルソンテソーロが原騎手のムチにこたえて一気に追い込んできました

結局、レモンポップの逃げ脚は最後まで衰えず、そのまま1着でゴール。追いこんだウィルソンテソーロが惜しくも2着、粘ったドゥラエレーデが3着に入りました。

これが引退レースになるかもしれないテーオーケインズが4着、そしてテーオーケインズとともにダート界を引っぱってきたメイショウハリオが5着に入り、世代交代を感じざるを得ない結果となりました。

レース映像はこちらをご覧ください。

YouTube 2023年 チャンピオンズカップ(GⅠ) レモンポップ 【カンテレ公式】

大波乱になった要因

勝ったレモンポップについては、特に説明の必要もないでしょう。「やっぱり強かった」という表現で誰もが納得できると思います。鞍上の坂井瑠星騎手も「想像を超える走り」「すごい能力。本当に強かった」と感嘆の言葉をインタビューで語っていました。

以下のジョッキーカメラの映像でも「すごい」を連呼しています。

砂のイクイノックス」のような存在になりつつあると感じるのは私だけ?

YouTube 【ジョッキーカメラ】レモンポップ騎乗の坂井瑠星騎手ジョッキーカメラ映像|2023年チャンピオンズカップ|JRA公式

問題は、人気馬たちの凡走。これが大波乱を呼び込みました(馬連29,040円、3連複469,320円、3連単1,902,720円)。

10着 セラフィックコール(2人気) 

今回初めて土がついたセラフィックコール

単純に能力がまだまだ足りなかったのでしょう。大外ぶん回しでレモンポップを差し切るのは化け物級でないと厳しいと思います。

それと、今回レモンポップの距離不安がささやかれていましたが、レモンポップよりもこの馬のほうが距離適性的に厳しかったのではないでしょうか。でなければ、いくら外を回したとはいえ、あそこまで脚色が鈍ることが考えにくいからです。

来年のダート戦線での飛躍が期待されますが、2,000mよりも1,600m付近の距離で使っていくべきのような気がします。

11着 クラウンプライド(3人気)

パドックではかなりいい感じに見えたクラウンプライド。馬体重が+15kgでしたが決して太目には見えず、むしろ成長分だと好材料に考えていました。調教も動いていましたし。

昨年のこのレースで2着ですから、決して舞台が悪かったわけでもないでしょう。

考えられるとしたら、グロリアムンディも惨敗しているので、韓国遠征(コリアカップ)が何か悪影響を与えていたのでしょうか。そのくらい、この馬のこの負け方は謎です。

ずっと外を回っていたので、内にいた馬よりもスタミナをロスするレースだったことは間違いないと思いますが。

今後の注目 原優介騎手(ウィルソンテソーロ)

何よりビックリしたのは、皆さんもそうでしょう。

2着に突っ込んだウィルソンテソーロ(12番人気)

まさに世代交代を象徴するようなレースぶりでしたが、そもそも、前走のJBCクラシックで5着に負けただけで評価を落としすぎていた感が、終わってみればありますね。それまでは地方交流重賞を3連勝していた訳ですから。

それよりも私が注目したいのは、鞍上の原優介騎手

原優介騎手のプロフィール
・所属 美浦(フリー)
・生年月日 2000年6月10日(23歳)
・出身地 東京都
・身長/体重 158cm/47kg 
・デビュー年 2020年(4年目)
・2023年成績 25勝(リーディング43位)
・通算成績 58勝(重賞未勝利)

実は、終わったあとで何なんですが、この騎手は気になっていたのです。きっかけは、こちらの会見の映像です

YouTube 【チャンピオンズC2023】ウィルソンテソーロ・原優介騎手 東スポレースチャンネル

どうですか?

あとで調べてビックリ。「えっ、まだデビュー4年目なの?なんという落ち着き・・・

私は、「この騎手は大物になる」とこの会見を見ただけで思ってしまいました。

そして、「誰かに雰囲気が似ているな」とも思っていましたが、今回のチャンピオンズカップを見てそのモヤモヤが晴れたのです。

川田騎手だ!」というか、川田騎手に寄せ来てるんじゃないか(笑)と思うような、キドニー・バウンス的騎乗(トントン騎乗?)を見せていました。レモンポップが勝った今年のフェブラリーステークスで川田騎手のレッドルゼルが猛然と追い込んできたレースを思い出しました

原優介騎手のデータを見ると、クラス別のレース成績ではすべてのクラスで平均人気よりも平均着順のほうが上回っていました。つまり、クラスに関係なく乗った馬を人気以上の着順に持っていく能力があるということです。昨年のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズでも16番人気のミシシッピテソーロを5着までもってきていたんですよね。

でも・・・まさかウィルソンテソーロが2着に入るなんて思わないじゃないですか(泣)これは買えませんよ。

原騎手は今年、これまでで最多の25勝を挙げて飛躍の年になりました。来年はウィルソンテソーロとともにさらに飛躍する年になりそうです。

まとめ

ということで、今回のチャンピオンズカップは、ブログで宣言したとおりレモンポップが見事に優勝して鼻高々だったのですが、馬券は残念な結果になりました。

レモンポップの単勝だけ買っておけばよかったな、と思うのですが、それができなかったのはやっぱり自信がなかったんでしょうね。

本当にレモンポップには期待しかないです。イクイノックスが引退したあと、この馬が世界一を目指してくれるとファンとしては嬉しい限りです。来年はサウジカップやドバイワールドカップを目指すのでしょうか。あるいは今年惜しくも優勝に届かなかったブリーダーズカップクラシックに出てほしいなという気持ちもあります。きっと、この馬は2,000mの距離でも十分に能力が発揮できるはずです。

そして、4着に終わりましたが、テーオーケインズ。お疲れさまでした。これからは種牡馬としてぜひ次のダートキングを生んでくださいね!

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