![【速攻レース回顧】2023札幌記念&ちょっとだけ北九州記念【まさかの圧勝劇】](https://toproadoor.net/wp-content/uploads/2023/08/レース回顧.札幌記念.jpeg)
豪華メンバーを集めて開催された2023年のGⅡ札幌記念。
結果は、1番人気が着外に敗れる波乱。そして、注目の上り馬がまさかの圧勝劇を演じることに。
今回は、その札幌記念の速攻レース回顧を記事に書きます。さらに、同じ日に小倉競馬場で開催されたGⅢ北九州記念をちょっとだけ振り返ります。
以下のレース展望の記事も合わせて読んでいただくと、さらに分かりやすいかと思います。
<2023札幌記念のレース展望>
2023札幌記念の速攻レース回顧
こちらが札幌記念の全着順です。
![](https://toproadoor.net/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-20-17.16のイメージ-1024x441.jpg)
勝ったのは、前走の香港クイーンエリザベス2世カップで惜しくも2着に敗れたものの、GⅠ馬のダノンザキッドやジェラルディーナに先着していた、2番人気のプログノーシスでした。なんと2着のトップナイフに4馬身差をつける圧勝劇。
1番人気のGⅠ馬ジャックドールは、まさかの6着となりました。
父 ディープインパクト
母 ヴェルダ(母父 Observatory)
馬主 社台レースホース
生産者 社台ファーム
調教師 中内田充正(栗東)
通算成績 10戦6勝(23’GⅡ金鯱賞、23’GⅡ札幌記念、23’QE2世C2着)
レース展開
雨が降って稍重となった札幌競馬場。やはり予想どおり、開催が進んで馬場もかなり荒れてきていたようです。
勝ちタイムは2:01.5、前半の1,000mが1:00.4、上がり3ハロンが36秒4でした。
思ったよりは早くなかったですが、やはりハイペースになり、馬場の影響で時計がかかる展開(パワーと持久力が必要な展開)となりました。軽い馬場の瞬発力勝負が得意な馬には厳しいレースになったと思います。
大方の予想どおり、ユニコーンライオンとアフリカンゴールドがハナを奪い合う中、ウインマリリンがすんなり3番手につけ、ジャックドールはその後ろの4番手につけました。
勝ち馬のプログノーシスはいつもよりも前目の位置につけ、ダービー馬のシャフリヤールも同じ位置にいました。ダノンベルーガはその後ろの位置で追っつける仕草を見せていました(足元がぬかるんで進まなかった?)。
3コーナー過ぎでトップナイフが5番手の位置から徐々に前の馬をとらえ始め、プログノーシスもこれを追うようにポジションを上げます。ジャックドールも外目から前に並びかけようとしますが、いまいち手応えが良くありませんでした。
直線に向くと逃げるトップナイフをあっという間にプログノーシスがとらえ、ダノンベルーガとソーヴァリアントもそれを追いかけますが、全く違う伸びを見せて4馬身突き抜けました。
後ろに控えていたヒシイグアスが大外から凄い脚で追い込みましたが、5着まで。
シャフリヤールは見せ場もなく11着に沈みました。
よかったらYouTubeのレース映像もぜひご覧ください。
主な出走馬の短評
- プログノーシス・・・パドックで一番調子が良さそうに見えた(筆者評価も本命◎に格上げ)。馬場も合っていたが、それ以上に成長力を見せた強い勝ち方だった。積極的な位置取りも良かった。
こういう特殊な馬場にもなっているので、適性の差も出たのかなとは思います。(中略)ポテンシャルは非常に高いのですが、それを発揮するのが難しい馬なので、(中略)こうして(ポテンシャルを)発揮してくれて、また重賞をとってくれましたので、胸を張って良い内容だったと言えると思います。
川田将雅騎手レース後のコメントより(netkeiba.com)
- トップナイフ・・・春のチグハグなレースは一体何だったのか?と思わせるような良いレースを見せた。先行から抜け出して粘り込むレースぶりがこの馬には合う。調子も良さそうだった。
- ソーヴァリアント、ダノンベルーガ・・・4コーナーで一緒に2番手集団に取りついたが、前の馬が止まらず、馬場のせいで最後の脚も残っていなかった。調子が万全ではなかった中、能力は見せた。
- ジャックドール・・・パドックで見ても集中力がなく、気合い乗りも悪かった(筆者評価も対抗◯に格下げ)。ここが勝負ではなく、天皇賞に照準を合わせていたということか。
- シャフリヤール・・・レース後、喉頭蓋エントラップメント(喉鳴り)を発症していることが判明。放牧、手術へ。
今後の見どころ
プログノーシスは、これで天皇賞(秋)の最有力候補に名乗りをあげました。中距離ではかなり強いと思います。そして、さらに成長を続ける可能性もあります。
ダノンベルーガも調子や馬場が良くない中で能力を見せました。この馬も依然として天皇賞の有力候補です。
ジャックドールの巻き返しもあるでしょうが、プログノーシスとダノンベルーガは相当手強い相手になると思います。今日の負け方は少し気になります。もう一度、毎日王冠あたりで本来の走りを見てみたいですね。
推していたウインマリリンはここでは負けましたが、強さの片鱗は見せましたので、エリザベス女王杯は狙えるでしょう。
2023北九州記念
サマースプリントシリーズ第4戦のGⅢ北九州記念は、前走CBC賞であっと言わせる逃げ切り勝ちを収めた5番人気ジャスパークローネが、ロケットスタートから再び逃げ切って優勝しました。
2着には、外から追い込んだ1番人気のママコチャ(ソダシの全妹)が入り、2番人気の快速3歳馬モズメイメイは10着に沈みました。
勝ったジャスパークローネはこれで重賞2連勝。この馬は相当スピードがあると思います。
父 Frosted
母 Fancy Kitten(母父 Kitten’s Joy)
馬主 加藤和夫
生産者 Machmer Hall & Godolphin
調教師 森秀行(栗東)
通算成績 14戦6勝(23’GⅢCBC賞、23’GⅢ北九州記念)
勝ったジャスパークローネはこのままスプリンターズステークスを目指すと思いますが、今後はマークされる立場になりますので、今までのように楽に逃げさせてはもらえないでしょう。しかし、ハンデ57kgで勝てたことはこの馬の成長力を示していると思います。
ママコチャは、マイルあたりがこの馬の適性ではないでしょうか。スピードは十分にあることが分かりました。
よかったらYouTubeのレース映像もぜひご覧ください。